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タンザニア連合共和国
エリクンダ・ムタンゴ大使への
インタビュー(1/3)

2001年2月15日 
場所:在日タンザニア大使館
[http://www.tanzaniaembassy.or.jp/]

パート1.「ムタンゴ大使ってどんな人?」
パート2.「アフリカフェプロジェクトについて」
パート3.「ムタンゴ大使のお国自慢」
大使からのアフリカフェ推薦状
***「ムタンゴ大使ってどんな人?」***
Q1.まずは、大使のお名前と、生年月日、血液型を教えてください。
大使:名前は、エリクンダ・ムタンゴ、1945年11月30日生まれ、血液型はO型です。


タンザニア連合共和国特命全権大使 エリクンダ・ムタンゴ氏
Q2.いつ日本へ来られましたか? 
大使:2000年4月13日で、まだ1年たっていません。
Q3.日本へ来る前、日本についてどういう印象をお持ちでしたか?
大使:経済的にとても発展している国だと感じていました。
Q4.日本に対する率直なご感想をお聞かせください。
大使:まず、日本人は全体的にとても穏やかで、昔からの文化や伝統を重んじる国民だと感じています。また、目上の人を尊敬する伝統も、すばらしいですね。私の国、タンザニアでも、目上の人は、絶対的な尊敬を持って接すべき人という考えがあるので、その点に、とても共感がもてます。
それと、日本の人は、宗教に関してとても寛大ですね。私は多くの国に行きましたが、これほど宗教に関して寛大なおおらかな姿勢の国民を見たことがありません。宗教を持っていないということは、あまり理解できませんが、狂信的な宗教を持っているより、どの宗教に関しても融通がきくという点ではいいと思います。
Q5.日本の食べ物に関してはいかがですか?
大使:刺身以外なら何でも食べられます。日本食は、種類がとても豊富ですね。
Q6.日本食では、何がお好きですか?
大使:何でも美味しく食べていますが、特に、そばと鍋料理が好きです。大きな鍋をみんなで囲んで、その季節のものをどんどん放り込んで、みんなで話しながら食べる鍋料理は、とても日本らしく、しかもおいしいので、特に気に入っています。
Q7.はしで食べることには苦労されていませんか?
大使:以前、中国に赴任しており、そのときにはしの使い方をマスターしておいたので、まったく不自由ありません。
Q8.やはりお刺身は苦手ですか?
大使:刺身には、どうしても手が出せませんね。私の国では、魚を生で食べるなんていう習慣はありませんから。それにしても日本は魚の種類がとても多いですね。刺身の盛り合わせを見ても、魚屋を見ても、見たことのない魚が多くてびっくりしています。
Q9.苦手はお刺身だけですか?
大使:実は、納豆も苦手です。あの臭いにはまいります。タンザニアでも豆の塩煮はよく食べますが、糸の引いた発酵した豆は、見たことがありません。
Q10.日本語に関してはいかがですか?
大使:まだ、「ありがとう」「どうぞ」「ちょっと待ってください」といった簡単な言葉しか話せませんが、発音は我々の母国語であるスワヒリ語と似ているので、なじみやすいです。
ただ、書いたり読んだりは、アルファベットではないので、とても難しいです。
Q11.大使のお好きな日本語を教えてください
大使:私は、「ありがとう」という言葉と、「どうぞ」という言葉がとても好きです。「どうぞ」というのは、英語では「Plesase」スワヒリ語では「TAFHADALI」ですが、相手を思いやる、とても丁寧な言葉ですよね。日本の人たちは、この言葉を日常のさまざまな場面で、ごく当たり前のように使っているように思います。
私は、おしつけがましかったり、やたら命令口調に聞こえる話し方は好きではないので、日本の人々が、普段から、相手を思いやる「どうぞ」という言葉を使っているのを聞くと、とても好感が持てるのです。
また、そういった言葉のやりとりも、日本の美しい文化の1つだと思います。
Q12.スワヒリ語には、ことわざがたくさんあり、女性たちの日常着としてのカンガには、いまだに一枚ずつ違うことわざがプリントされているほど、タンザニアには、ことわざ文化が日常に深く浸透していますが、大使は、どんなことわざがお好きですか?
大使:[MWENDA POLE HAZIKWAI.](ゆっくり行けば、ぶつかることはない)ということわざが好きです。[HARAKA HARAKA HAINA BARAKA](急ぐものには福がない)と似ていますが、私は、人生あせらずにいこうじゃないかという雰囲気が好きなので。
Q13.スワヒリ語には、「人それぞれ持って生まれた役割がある。」ということわざがありますが、エリクンダ大使は、天からどんな仕事をするようにこの世に生まれてきたとお考えですか?
大使:私は、タンザニアの平和、アフリカの平和、そして、世界平和のために尽くすよう天命を受けていると昔から信じています。だから、外務省に入り、多くの国に赴任したり、国連大使などを歴任する中で、国の平和、世界平和を志してきました。
そして、今は、在日本タンザニア連合共和国大使として、日本とタンザニアを結ぶ間接の役目を一生懸命やることが、自分に与えられた使命だと思っています。
Q14.日本の人に、何かメッセージがありますか?
大使:日本の方々は、タンザニアというと、遅れていて治安が悪いというイメージと、動物サファリ、キリマンジャロ、といった広大な自然のイメージしか浮かんでこない人が多いと思いますが、タンザニアには多くの人間が住み、ごくごくあたりまえの暮らしをしています。
しかし、日本のメディアの中では、アフリカの悪い部分や遅れている部分を強調しすぎる傾向にあるのが、とても気になります。どこの国にもいい部分もあれば、悪い部分もあるものですから。
Q15.それは、例えばどんなことですか?
大使:例えば、ニューヨークでは、何分おきに殺人が起きているでしょうか? スペインでは、ピストル強盗が日常茶飯事だということを、日本のメディアは強調しているでしょうか? そういった意味では、ニューヨークは、タンザニアの5倍は危険なのに、そういった現実がありながら、先進国は危険ではなく、アフリカの国は危険、治安が悪いといったメディアの論調は、少々解せないものがあるのです。
Q16.では、大使は日本のメディアに対して何をお望みですか?
大使:日本の皆さんに、本当のアフリカやタンザニアを知っていただくためには、こういったメディアの力は大変大きいものなので、アフリカやタンザニアのネガティブな部分だけを大きく取り上げて、危険、治安が悪いと声方に強調したり、人々の存在を、まったく素通りして、大自然のみ強調する論調を是正し、人間が当たり前に暮らしているアフリカの国々の姿を伝えていってほしい、そして、たくさんの日本の方々が安心してタンザニアを訪れるようになってほしいと、心から願っています。
また、私自身が媒体となって、そういったタンザニアのありのままの姿を紹介し、そして私たちタンザニア人も日本の国情や、歴史、文化、経済を学ぶことで、お互いに対する知らないもの人間同士が持つ恐れとか壁を破っていくことが、私の日本における役割だとも思っています。
とにかく、ありのままのタンザニアを知ってほしい、それが、私から日本の皆さんへの一番お伝えしたいメッセージです。
Q17.ムタンゴ大使の夢を教えてください。
大使:今、タンザニアをはじめ、アフリカ諸国は、外国からの経済援助なくして国を回していくことができない状態です。援助金なしで国を回していくためには、経済的に自立する以外、道はありません。
私は、自分が死ぬまでに、タンザニアが外国から一切の援助金を受けなくてもすむ国にしたいと思いながら、毎日を生きています。
そしてタンザニア経済だけでなく、アフリカ諸国すべてが自力で国を回していけるようになる日が来ることを、私は心底願っており、そして、それこそが私の人生をかけた夢です。


パート1.「ムタンゴ大使ってどんな人?」了
パート2.「アフリカフェプロジェクトについて」
パート3.「ムタンゴ大使のお国自慢」
大使からのアフリカフェ推薦状