便り88.「ジャックフルーツを食べよう!」 |
便り88.「ジャックフルーツを食べよう!」 |
ジャンボ!アフリカフェフレンドの皆さん、お元気ですか? ザンジバルは、猛暑が続いていますが、夏前半に美味いパイナップルがすっかり終わって、今は夏後半、完熟マンゴーの季節。大小さまざま、色も様々なマンゴーが山積みで売られています。 この季節、マンゴーと共に、日々私の買い物籠に放り込まれるのは、ジャックフルーツ。 特に今年はジャックフルーツに凝っていて、毎日欠かさず食べています。 といっても、ジャックフルーツの美味しさは、日本ではほとんど知られていないと思いますが・・・。 南国フルーツの中では、 「ドリアンは果物の王様、マンゴースチンは果物の女王」 と言われていますが、私は、実のでかさ(ジャックフルーツは大きいのになると、1つが長さ80センチ、直径25センチほどの楕円形、重さは30キロほどもあるのです)といい、ドリアンほどの強烈な匂いではなく、フルーツガムのような甘い香りといい、そしてなんともいえない歯ごたえがある、甘くておいしい味といい、どれをとっても、果物の王様は、このジャックフルーツではないかとひそかに思っているのです。 (←写真の左上に、人の足が写っていますので、それと比べて大きさを想像してくださいね) ところで、 表面は黄緑色の楕円形、ぼこぼこした突起に覆われていますが、ドリアンのように鋭い角状ではないので、重たいラグビーボールを持ちあげるといった感じですが、とにかくでかく、地面にぼよよーん、ごろーんと無造作にころがっている様は、 「何これ、恐竜の卵?」 といった感じで、その外見からはとてもおいしい果物とは思えません。 果物とわかってからもいざ食べるまでは「この実何の実、気になる実」という雰囲気です。 <ジャックフルーツの木> すいかのように重い実でも、蔓について、地面にごろごろ横たわっているならまだ納得できますが、このでかいジャックフルーツ、ちゃんと木に実をつけるんですよ。しかも、その重量のせいなのか、太い木の幹から直接ぶらぶらと実がなるのです。 見た目からして笑えるジャックフルーツが、木の幹のあちこちから大小ぶらぶらなっている様はなんともユーモラス。いつ見ても笑えてきます。 それにしても、このでかい実が、どさっと頭に落ちてきたら、一巻の終わり。 あんまりジャックフルーツの外見を笑っていると、そのうちジャックフルーツに仕返しされそうなので、話題を変えて、その実がいかに美味しいかという話をすることにしましょう。 <ジャックフルーツの選び方> ジャックフルーツはとにかくでかいので、市場では切り売りされており、スワヒリ語では、「フェネシー」と呼ばれています。 中身は、長さ3センチほどの楕円形の茶色い大きな種の周りに黄色の果肉がついていて、その周りを強く太い繊維がびっしり覆っています。 この繊維の間から、実を取り出して果肉を食べるのですが、強い甘さとなんともいえない歯ごたえ。 芳香は、まさにフルーツガムそっくり。 中に入っている大きな種も、ゆでて食べると、ほこほこしたお芋風味で、これもまたいけるんですよ。 でも、まだ熟れきっていない実は、固くて味も薄く、おいしくないので、選ぶ時に気をつけて下さいね。 ザンジバルの人は、これぐらいで食べる方が、固くて甘すぎなくて美味しいという人も多いのですが、私には物足りません。 ジャックフルーツを食べた日本人の意見が「味がなくて固くてまずい」という人と、「甘くて香りもよくてすごくおいしかった」と大きく分かれるのは、熟れ頃のジャックフルーツにあたったかどうかにかかっていると思います。 甘くておいしいジャックフルーツを食べたい時は、果物屋のおじさんに、 「ナタカ フェネシー ヤ クイバ サーナ」 (よく熟れたジャックフルーツを下さい) と言って下さい。そうすれば、まずはずれないでしょう。 ただ、このおいしいジャックフルーツにも、切り口から、ねばねばの白い果実液出て、それがくっつくと、手がねちゃねちゃするという難点があります。 でも、ジャックフルーツ売りのおじさんが、ちゃんとココナッツオイルを切り口に塗って、そのねばねばをふき取ってくれますのでご安心を。 それから、ザンジバルの人は、 「ジャックフルーツを食べるときは、水を飲め」 と言います。 「なぜ?」と聞くと、一様に「子供の頃からそう言われたから」という返事。 日本でも「うなぎと梅干は一緒に食べるな」とか、「とうもろこしと牛乳を一緒に食べるな」とかいうことがありますが、そういった類のようです。 私も初めは笑って聞き流していたのですが、ある日、いつものようにジャックフルーツをちびちび食べていないで、思い切りいっぱい食べようと、たくさん買い込んで、水も飲まずにばくばく食べたその夜、胃が猛烈に痛くなって大変な思いをしたので、それ以来、 「ジャックフルーツを食べるときは、水を一緒に飲んだほうがいいよ」 と人に言うようにしています。 やっぱり昔から言われていることは、ばかにしてはいけないですね。 ということで、私は、ジャックフルーツは世界で一番美味しいフルーツと勝手に信じつつ、ジャックフルーツを求めて市場に日参するという毎日を続けています。 そして、家でこれをほおばりながら、夫にその話をすると、 「お前は、季節が変わるたびに、世界で一番うまいフルーツが変わるじゃないか」 と痛いところを突かれてしまうのですが・・・。 日本では、この季節、どんな果物が旬でしょうか。 ということで、今日は私の得意分野(?)フルーツ話題の中で、フェネシーこと、ジャックフルーツのことを綴ってみました。 それでは次回のタンザニア便りまで、お元気で。 GOOD LUCK!! 2006年2月11日 ムナワルこと 島岡 由美子 |
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