パート1.「ムタンゴ大使ってどんな人?」
パート2.「アフリカフェプロジェクトについて」
パート3.「ムタンゴ大使のお国自慢」
大使からのアフリカフェ推薦状
***アフリカフェプロジェクトについて***
Q18.現在のタンザニア経済の状態はどうですか?
大使:先ほどもお話しましたように、今、タンザニアを初め、ほとんどのアフリカ諸国は、外国からの経済援助なくしては、国を回していくことができない状態です。援助金なしで国を回していくためには、国自体が、経済的に自立する以外道はありません。
そして、経済的な自立のためには、輸入にも輸出にも一切頼らず、すべてを自国で生産し、自国で消費し、その中で経済を回していくか、自国の原材料や製品を適正な価格で外国に売ることで外貨を得、それで国を経営せねばならないのです。
しかし、いくら原材料を外国に売っても、それでは国の経済は回していけません。
Q19.なぜ、原材料を売るだけでは国の経済を回すことができないのですか?
大使:原材料を安く買い叩かれて、外国から高い値で製品を再輸入しなくてはならない・・・。それは、植民地時代から続く、原材料輸出国の宿命のようなものです。
Q20.それでは、これまで製品として日本に輸入されていたものはなんですか?
大使:何一つありません。
それを、アフリカフェプロジェクトの代表者であるMr.島岡が、初めてタンザニアの製品であるアフリカフェを日本へ輸入し、日本とタンザニアを結ぶ扉を開いてくれたのです。
Q21.しかし、キリマンジャロコーヒーは、日本でタンザニア産のコーヒーとしてとても有名ですよ。あれは、タンザニアの製品ではないのですか?
大使:タンザニアは皆さんご存じのように、世界有数のコーヒー生産国です。タンザニア国内でも、コーヒー輸出量は、カシューナッツに続いて第2番目です。
しかし、これはあくまで原材料、つまりコーヒー豆の輸出であって、アフリカフェのようなタンザニアの製品ではありません。
原産国はタンザニアであっても、ローストしたり、インスタントコーヒーや缶コーヒーに加工したりしたものを、最終的に袋や箱詰めにして梱包したりして、初めて製品となり、その最終作業が日本で行われれば、それは日本製となるのです。
Q22.原材料を輸出するのと原材料を輸出するのとではどんな違いがあるのですか?
大使:それでは、アフリカフェを例に出して説明しましょう。
原材料であるコーヒー豆を輸出する場合、そこに関わる人は、直接の生産者であるコーヒー農園の人々のみです。
アフリカフェの後ろには、もちろんコーヒー農園の人々もいれば、インスタントコーヒー工場や製缶工場で働く人々、印刷工場、缶詰め工場・・・その他多くの場所で働く人々の姿があります。
アフリカフェが外国に輸出できれば、タンザニアに外貨が入ると同時に、そのうちのどこのセクションの人々も潤うことができるというわけです。
Q23.タンザニアには、現在、他にどんな製品が日本に輸出されているのですか?
大使:タンザニアから直接日本に輸入されている製品は、このアフリカフェしかありません。あとは、すべて原材料での輸入です。
ですから、このアフリカフェプロジェクトは、タンザニア経済にとって画期的なことです。
Q24.タンザニア経済発展ということ以外にも、アフリカフェプロジェクトの意義はありますか?
大使:タンザニアはキリマンジャロコーヒーが有名ですが、こういったおいしいインスタントコーヒーを日本の皆さんに紹介できるということも、大変意義があることです。
アフリカフェを通して、タンザニアにはこんな美味しいコーヒーがあり、しかも、コーヒー豆ではなく、きちんとインスタントコーヒーとして加工製品化する力もあるということを皆さんに知っていただけるからです。
そういうことが、自然や動物だけのイメージを塗り替える一歩だと思っています。
Q25.アフリカフェのパンフレットについてどう思われますか?
大使:アフリカフェのパンフレットには、アフリカの地図があり、タンザニアの地図もあり、ザンジバルやペンバ島といったタンザニア連合共和国が、一目でわかるようになっています。
私の、日本での一番大きな使命は、一人でも多くの日本の方に、本当のタンザニアの姿を知っていただくということですが、その点でもこのアフリカフェプロジェクトの方針と姿勢は、私にぴったりなのです。だからこそ、私は全面的にこのプロジェクトをバックアップしていく姿勢でいるのです。
Q26.パンフレットには、大使のお言葉が載っていますが、ご自分でお考えになったのですか?
大使:そうです。日本の皆さんはとても忙しいので、そういう忙しい皆さんにも、手軽にできるアフリカフェは、まさにぴったりだと思って推薦の言葉を書きました。
Q27.アフリカフェプロジェクトについて、どういう印象をお持ちですか?
大使:タンザニア在中のMr.島岡を代表とする、トロワの皆さんが進めているこのアフリカフェプロジェクトは、今まで製品における対日比率0だったタンザニアから、日本への輸入の道を開いたという点で、これはまさにパイオニアであり、しかも、タンザニアの経済的自立への道ということだけではなく、タンザニアと日本の新しい歴史の扉を開いたといえるものです。
Q28.このプロジェクトはどういう方向に進んでいくと思われますか?
大使:初めに誰かが開いた扉が正しければ、たくさんの人が、この家の扉を叩くことになるでしょう。そして扉の向こうには、また門戸を開く道につながっていることでしょう。
私も、もちろん全面的にサポートしていくつもりです。
これからは、こういう人々で、草の根っこのような、強く広いつながりを作っていくことが大切だと思います。
Q29.アフリカフェプロジェクトに関わる人々へ、何か一言お願いします。
大使:私は、自分が死ぬまでに、先進国からの援助金なしで経済的独立を果たしたタンザニアの姿を見るのが夢です。また、それに向かって自分の命ある限り、タンザニア発展のために力を注ぐつもりです。
そして、アフリカフェプロジェクトが、それを実現するための一歩となることも確信しています。これからも、共に手を取り合って、一歩一歩進んでいきましょう。