2004年から毎年ザンジバルで開催されている、東アフリカ一の国際音楽祭「SAUTI YA BUSARA」に行ってきました。
場所は、世界遺産のストーンタウンにあるオールド・アラブ・フォート(砦)内の野外会場。
ザンジバルのターラブやリンガラは聴きに行く機会があるのですが、私はザンジバルに住んでいながら、この国際音楽祭に行ったのは、今年が初めて。
ザンジバル・タンザニア以外のアフリカ諸国(エジプト、ギニア、エチオピア、セネガル、ウガンダ、ケニア、ザンビア、ジンバブエ、などなどからミュージシャンがやってきて、ワンステージ約1時間ずつ披露しながら、数日間にわたって音楽漬けになるコンサートというところに興味をひかれ、今年の実質的なファイナルに当たる2月14日に聴きに行ってきました。(今年のブサラは、2月11日~16日)
4時から始まって、終わるのは一応12時、後はミュージシャンのノリによって明け方までと聞いていたので、盛り上がりそうな8時ぐらいに行って、11時には帰ろうという軽い気持ちで会場に入りましたが、次から次に出てくるミュージシャンと会場の盛り上がりにすっかり巻き込まれ、結局会場を出たのはAM2:00でした。
タンザニアのレゲエ・ミュージシャンならこの人!というぐらい人気のある「Jhikoman」英語とスワヒリ語を駆使して奏でられるレゲエミュージック、歌詞も面白く、ジェンベ(アフリカの太鼓)のノリもよく、会場が盛り上がりました♪
各国からのアーティストが来ているコンサートだけあって、ところどころで、ソロから即席ユニットで。マサイの歌手まで登場して、ハモッタり、踊ったり、途中からマサイは得意の垂直ジャンプも披露して、大受けでした☆(いつ見ても、マサイの男性は、すごいジャンプ力です)
モザンビークから来たSimba&Brown Bandは、ジャズを取り入れ独特のムード。ころっとした体型とは裏腹に、この帽子が飛んで落ちるほどリズミカルに踊りまくり、歌いまくりました。
このおじいちゃんのソロ演奏、たまらなくよかったです。
アフリカならではの楽器も登場しました。
マリンバの元祖、バラフォン。
木の板を並べた下にぶら下げられたひょうたんが、共鳴管の役割を果たしているのだそうです。
ほとんど楽器を見ないで、ものすごく楽しそうに弾いているのが印象的でした。
ソロ演奏もあって、バラフォンの奏でる音色をじっくり聴くことができました。
冒頭の写真は、激しいエチオピアダンスと、アメリカンミュージシャンとのユニークなユニット「Debo Band」
シェケレ(写真下)などのアフリカの楽器も織り交ぜながら楽しませてくれました。
この日のトリを飾ったのは、Banana Zorro&The B Babnd
しぶさの中に色気ありといった感じのバナナ・ゾロが出てくると、もうそれだけで会場が盛り上がり、サビの部分は、ほとんど会場の若者たちとコーラス状態。それまでも盛り上がっているな~と感じていましたが、ノリノリとはまさにこのことという状態になりました。
えくぼがチャーミングなバナナ・ゾロは、お父さんもタンザニアで有名な歌手アリ・ゾロ。日本だと、親子二代の俳優は多いですけど、親子二代人気歌手というのは珍しのでは?
君だけを選んだのさ、君といつまでもなどなど、タンザニアの人ならほとんど誰でも知っているバナナ・ゾロの歌は、甘い甘いラブソング。私の後ろの若者たちも、両横の若者たちも、ほとんど叫んでいるような大声でバナナ・ゾロの歌にあわせて歌っていましたよ。
もう少し、バナナ・ゾロみたいにムード出して歌わないと、彼女はいとめられないのでは?と、いう心配は、よけいなお世話だったかな?
ゾロのバックを務めたBバンドも、キテンゲで作った色違いのチョッキでかっこよく決めて、リンガラ風のノリのいい曲も披露してくれました。
夜中の2時にコンサート会場であるオールドフォートを出ると、一気に停電のまっ暗闇の世界に戻って満天の星が見えました。
ザンジバルでは、昨年12月10日から始まった停電が長期化する中、この毎年恒例の音楽祭開催自体も、危ぶまれたり、日程変更した方がいいのではという声が上がったりしたようですが、実行委員側は、各国から日程を調整して来てくれるミュージシャンたちのためにも、国内外からのお客様のためにも、発電機を何台設置してでも成功させるという意気込みでこの日を迎えたとのこと。
代表のユスフ氏が、バナナ・ゾロの舞台の前に出てきて、英語とスワヒリ語であいさつをすると、暖かい拍手がおこりました。この停電の中で、これだけの規模の国際的コンサートを決行し、成功させた舞台裏は、本当に大変だったと思います。
ザンジバルで開催された国際音楽祭、第7回「サウティ・ヤ・ブサラ」に満足しつつ、この音楽祭が、回を追うごとにさらにすばらしくなっていきますようにと願いながら、家路に着きました。
追記:日本でも有名な、ザンジバルのターラブ歌手ビ・キドゥデさんは、今年は3日目に出演予定だったのが、初日に急にゲスト出演して歌ったのはいいのですが、疲れが出て、肝心の3日目はキャンセルだったとのこと。
3日目にビ・キドゥデさんの歌声をめあてに行った人には気の毒な、そして、初日にビ・キドゥデさんの歌声が聴けた人たちにはラッキーなサプライズになったようです。
「アフリカの音楽祭とアフリカの楽器~SAUTI YA BUSARA2010」への11件のフィードバック
バラカさん、ジャンボ!
うわ~!!!!
楽しそうなイベントですね~。
1日音楽に漬かるって本当に心の贅沢な感じがしますよね~。それも生演奏に生歌!
最高~!
☆こーでねーとさん、ジャンボ!
音楽漬けとはまさにこのようなイベントを言うのではないでしょうか。
普段はもっと長いステージをこなしている実力派のミュージシャン達が、それぞれ自分にふり当てられた1時間のステージに全力を注ぐわけですから、ものすごく濃い、充実したステージです。
途中で帰ろうなんていう最初の考えは、いつのまにか吹き飛ばされ、気がついたらAM2:00を回っていました。
観客とミュージシャンが一体となれるライブは最高ですね。
私は、日曜日の後半のいいとこどりだけで満足でしたが、音楽大好きなこーでさんだったら、初日から連日通って、4時から明け方まで、全行程参加しちゃうでしょうね。
心の贅沢、まさにそうだなって思えるひと時でした。
☆アラビアさん、ジャンボ!
拍手コメントありがとうございました。
ご夫妻で、タンザニア便りを楽しみに読んでくださっているとのこと、とってもうれしいです。
タンザニアの音楽と一口にいっても、民族ごとの音楽も入れたらものすごく広い範囲になりますよね。
ザンジバルでは、なんといってもタアラブが人気ですが、タンザニア本土ではノリのいいヒップホップ系が人気で、ダラダラでもガンガン音楽鳴らしながら走っています。
レゲエ人気も不滅ですし、いろいろありで、楽しいです。
バラカさん、ジャンボっ~!
本場の本物の音は、はさぞかし迫力があるでしょうね!
島じゅうに響き渡るのではないですか?
アフリカ関連のイベントでは声はもちろんですが、
地響きとも思える楽器のすごさに
いつも驚かされます。
ライブでの一体感は味わった者にしか分からない
かもしれませんが、人種や民族の分け隔てや、
政治などしがらみの一切を吹き飛ばすパワーが
あります。
是非是非、継続してさらに規模の大きなものに
なるといいですね♪
こんにちは~
夜通し楽しむ感じですね
あとちょっと、あとちょっとと後ろ髪引かれる感じがわかります
にしてもAM2時までいらしたなんて
いかに盛り上がったかわかります
音楽っていいですよね
☆づみさん、ジャンボ!
そうそう、後ろ髪引かれる思いで、調子に乗って聴いていたらAM2時を回っていました☆
しかも、椅子は後部にほんの少し置いてあるだけで、大多数が立ち見なんです。疲れると草の上に座ったりしながら見るのですが、座ると、全然ステージが見えないので、やっぱりずっと立つことに(笑)
>音楽っていいですよね
↓
ほんと、音楽っていいですね!
☆hamasamasさん、ジャンボ♪
はい、本場の本物の音は、すごい迫力です!!
観客は、国内のザンジバル・タンザニア人と世界各国からの観客が半々ぐらいだったので、見ている側も、国も人種も様々な人たちが集まっていましたが、ミュージシャンも観客も、肌の色はもちろん、国境も何も越えて楽しむことができました。
音楽を中心にその場にいる人たちが一体感を持てるのが、ライブコンサートのいいところですね。
私もこの国際音楽祭がずっと続くといいなと思います。
バラカさん、ジャンボ!
停電が長引いてるのですね。
一日も早く復旧するといいなと願っています。
アフリカのザンジバルの音って
どんな音だろうと興味津々です。
きっと踊りだしたくなるような音楽でしょうね。
バラカさん ジャンボ!
東アフリカ一の国際音楽祭は、ノリノリだったでしょうね
アフリカならではの民族楽器は、音を聴いてみたいです
停電になって、もう直ぐ3ヶ月ですね
まだ直らないのですね
実行委員会の方たちは、本当にご苦労だったでしょうね
でも、成功してよかったですね
☆konekoさん、ジャンボ!
せっかくコメントいただきながら、レスが遅くなってすみません。
停電は、2月28日に復旧というアナウンスが出ているのですが、3月3日になりそうだという声も今日になって上がっており・・・何が本当なのかわからない状態です。
なんでもいいから、早く電気復旧してほしいです☆
アフリカの音楽は、踊りと直結しるという感じです。体が自然に揺れだして、もう踊らずにはいられないっていうような音楽です☆
☆つくしさん、ジャンボ!
この国際音楽祭は、まさにノリノリでした。
この停電の中、本当に舞台裏は大変だったと思います。
途中でやっぱり、発電機の具合がおかしくなってコンサートの時間が送れるという一幕もあったようです。(私が行った日は順調でした)
それにしても、今回の停電は長すぎます。
いい加減にしてほしい~という気分になりつつありますが、アナウンス通り2月28日に電気復旧してほしいと切に願いつつ過ごしています。