ザンジバル革命50周年記念日に、ザンジバルで祈ること

時計が12時を回ってすぐ、ザンジバル革命の、当時を再現するために行う、真夜中の空砲の連打が始まりました。
今年は革命50周年記念とあって、ものすごい連打です。
1月9日は、ザンジバル革命50周年記念スポーツ大会の一環で、柔道のザンジバル革命杯を開催しました。（1月1日から11日までの間に、20種目のスポーツ大会が開催されました）
柔道は、柔よく剛を制す、精力善用、自他共栄といった精神を伝えるために、全日本柔道選手権大会のように無差別級試合をしました。

男子は、昨年末にベストプレーヤー賞に輝いて波に乗っている73㎏級のバルク選手が見事優勝！「柔よく剛を制す」をアピールすることもできてよかったです。
女子は、ラユーが、大先輩のグレースをやぶって、初優勝。
ザンジバル政府から出された、ザンジバル革命記念メダルとカップを手中におさめました。

ところで、革命記念式典のメインは、1月12日に国立競技場で開かれるのですが、その中には軍事パレードもあり、その練習で、競技場内は、軍人や、パレード参加の子供たち（ザンジバル内から選ばれた2000人、なんと1か月もキャンプ生活をしてパレードに備えているそうです）であふれています。

子どもたちは、このおもちゃの鉄砲を持って、行進するそうです。
戦車が走っていたり、戦闘機も練習のため、上空を飛び回っており、ものものしい雰囲気。

柔道大会が終わって国立競技場の外に出たら、革命記念行事のメインの1つ、フェンスと呼ばれるパレードのリハーサルで道路がいっぱいで、渋滞に巻き込まれてしまいました・・・

ちなみに、この船らしきものは、漁業省からの出し物。・・・にしても、リハーサルで本番と同じものを見せてしまったら、楽しみが半減するのでは？？ と思うのですが、どうなんでしょうか。
今年の革命50周年記念フィーバーぶりは本当にすごいです。
やはり、50年、半世紀、大きなことですね。今日1月12日は、早朝から記念式典一色になりそうです。
逆にいえば、50年といえばまだまだ記憶にも新しく、ザンジバル革命で命を落としたり、亡命せざるをえなかった人たちの側（アラブ人、インド人）からは、別の思いがあり複雑なところです。（ザンジバル革命では、たった1日で1万人を超えるアラブ、インド人が殺されたといわれています）
2014年1月12日、ザンジバル革命50周年記念日、真夜中のザンジバルで、いろいろな思いを乗り越えて成り立っているザンジバルの平和と発展、そして、おもちゃの鉄砲でパレードをした子供たちが、本物の銃を持って戦わなくてもいい未来でありますようにと祈っています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　島岡由美子