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「世界の民話を読もう」の授業と、絵本「しんぞうとひげ」

愛知県春日井市にある小学校から、お手紙が届きました。
アフリカの民話絵本「しんぞうとひげ(ポプラ社)」を読んだ、3年生の子どもたちからの手紙でした。
<世界の民話を読もう!の授業>
3年生の教科書に、世界の民話を読もう!という項目があり、その授業では、韓国の「三年峠」を学習し、紹介文の書き方を勉強し、そのほかの国の民話として、担任の先生が「しんぞうとひげ」を読み聞かせしてくださったそうです。そして、他の学年の子たちに向けて、紹介文を書いてくれたんだそうです。
3年生から1年生向けに書かれた紹介文
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いろいろな民話の中から、タンザニアの民話「しんぞうとひげ」を選んで紹介文を書いてくれた子達もいたんですね。
「おもしろいので、せひ読んでみてください」
なんて書いてくれているのを読んで、とってもかわいく感じました。
そして、紹介文も絵も、よく工夫されているなと感心し、
「小学校3年生って、なかなかやるな」と感じました☆
<子どもたちからの手紙と絵>
この授業がおわったあとに、クラスみんなで手紙を書いて、担任の先生が、バラカを通して、タンザニアにおくってくださったのです。
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先生からのお手紙には、
「読み始めると、子ども達を夢中にしてしまう「しんぞうとひげ」!
すごい魅力を持っている、本当に素晴らしい絵本です。
絵本を囲んで、わいわい言いながら描いている子ども達の様子をぜひ見てもらいたかったです。
また おなかがすいたしんぞうやひげになりきって、よろよろ歩いて演じる子どももいたのですよ。・・・」
とのこと、にぎやかな教室と、「ポレポレ のろのろ ふーらふら」を実演している子たちを想像して笑ってしまいました!
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手紙には、それぞれカラフルなしんぞうとひげが描かれていて、中には、絵本の中に出てくるコウモリ、キノコ、サル、鳥、カシューナッツといったものまで描かれたものもあって、ほんとうにすみずみまで挿絵をみながら楽しんでくれているんなだと感じてうれしくなりました。

<挿絵を描いてくれたチャリンダさんにも、伝えました>
もちろん、ティンガティンガ村にもっていって、挿絵をかいてくれたチャリンダさんや、アーティストたちに伝えました。
みんなとってもうれしそうで、手紙や、紹介文をスワヒリ語で読み上げたら、拍手がおこりました。

チャリンダさんは、
「しんぞうとひげの絵本を今でもこんなに楽しんでくれているなんて思っていなかったので、それを知ってとってもうれしいよ。
日本の学校の授業で、タンザニアの民話が紹介されたというのもびっくりしたね。
それから、みんなの描いたしんぞうとひげの絵も芸術的だね」
っていっていました。
「またいつか、絵本の挿絵をかいて、子どもたちにみてもらいたい」
ともいっていました。いくつになっても、意欲的なチャリンダさんです。
お手紙といっしょに折り紙のプレゼントもいただきました。

<うれしいお手紙>
手紙には、
「チャリンダさんの絵がおもしろい」
「しんぞうとひげがぽれぽれふらふら走るのがすき」
といった感想に混じって、
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「お話のさいごの、ほしけりゃもってきな いらなきゃ海にすてとくれってふしぎな言葉ですね。わたしはほしいのでもっていきます」
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「先生に、しんぞうとひげを読んでもらいました。しんぞうとひげが走るのがおもしろくて、クラスのいっぱいの人が笑っていました。」
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「しんぞうとひげの絵本をよんで、しょうらいは、絵本作家になりたくなりました」
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「知らない言葉をいっぱい知れてうれしいです」
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「もっとタンザニアのお話を知りたいので、大きくなったらアフリカにいきます」
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「はじまりが、パウカー、パカワと始まっておもしろいです。また新しい本を作ってね」
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「しんぞうとひげのお話は、おとなになっても忘れません」
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「わたしはちがう国にいくのがこわくて勇気がありません。いつかはどこにでもいける勇気のある人になりたいです」
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「アフリカのタンザニアに行って、カシューナッツをみたいです」
・・・などなど、子どもたちからのうれしい反応に、このお話で絵本を作ってよかったなと心から思いました。

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日本のカレンダー2019

ちょうど手紙と同じときに、ザンジバルスポーツ教育振興会の皆さんからのカレンダーも届いたので、今年も記念写真、パチリ。

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恩師間瀬淑子先生からの直筆色紙カレンダー。
今年もすてきな言葉が書かれていました。

「ティンガティンガ村(工房)オフィスには、このカレンダーがいいね!」

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また、今年のカレンダーは、東京オリンピック・パラリンピック2020に向けてすにで忙しくしている、タンザニアオリンピック委員会の方々にも届けました。

左から、島岡強 タンダウ副会長、グラム会長、バイ書記長
タンザニアのホストタウン 山形県長井市
東京オリンピック・パラリンピック2020で、タンザニアのホストタウンになっている山形市長井市の方々がタンザニアを訪問された際に、タンザニアオリンピック委員会との話し合いに立ち会ったからです。

この際は、在タンザニア日本大使館主催で、長井市のタンザニア訪問団を囲むレセプションがおこなわれました。
長井市からの訪問団の皆さんと、後藤真一日本大使(後列右から2人目)と。

*タンザニアオリンピック委員会(TANZANIA OLYMPIC COMITTEE)は、オリンピック、オールアフリカ、コモンウェルスの3つの大きな大会のときに、タンザニアチーム(本土&ザンジバル)を編成し、指揮を執る機関です。

☆私たちと山形県長井市のご縁は、昨年5月のティンガティンガ展@妙香園画廊*名古屋にさかのぼり、昨年11月には、お招きを受けて初めて長井市に行ってきました。
スポーツ施設をはじめ、長井市の魅力をたくさんおしえていただいたので、
「タンザニアのホストタウン、山形県長井市ってどんなところ?」
これについては、別の便りで紹介しますね。
もちろん、ザンジバルにも持ち帰って、渡してきました。

ザンジバルのスポーツ省にて

ザンジバルスポーツ教育振興会の皆様、今年も日本のカレンダーをありがとうございました!
年間通して日本とのいい交流グッズになっています。
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という具合に、いいタイミングで手紙やカレンダーを持ち帰ってくれたのは、バラカの秋冬展示会の招聘アーティストとして、日本にライブペイントに行っていたムテコ(右から二人目)。
アサンテ・サーナ!(どうもありがとう!)そして、タンザニアにお帰りなさい!

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 日本の小学生から届いた手紙と絵で、タンザニアにもたくさんの笑顔の花が咲き、とっても幸せな気持ちになりました。
そして、私は、これからも、アフリカの民話の採集と、再話を続けていく励みになりました。
黒田先生、3年3組のみなさん、どうもありがとうございました!
                     byしまおか ゆみこ
☆昨年10月には、滋賀県の日野小学校でも、「世界の民話を読もう」の授業で紹介されたそうです。民話に関心をもつきっかけになる授業があるっていいですね。
その様子は→こちらです

「「世界の民話を読もう」の授業と、絵本「しんぞうとひげ」」への1件のフィードバック

  1. baraka_tanzania

    ★★★さん、ジャンボ!
    拍手コメントありがとうございました。
    気づくのが遅くなってすみません。
    「Nzuri Sana! 」の言葉は、とっても励みになります。

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