皆さん、こんにちは!
いよいよ今年も押し詰まってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
ザンジバルは本格的な夏の到来となり、連日35度~40度近くまで気温が上がっています。
12月15日、猛暑かつ晴天の中、第2回ザンジバル武道館杯が、ザンジバル国立競技場内にあるザンジバル武道館で開催されました。
今大会の開会式の際、大建工業株式会社より寄贈頂いた柔道畳140畳と、全日本柔道連盟、順天堂大学、有志の皆様より寄贈頂いた300着の柔道着と100着のロゴ入りユニフォームの正式な贈呈式を行いました。
文化教育省副書記長サイディ・シャバーン氏、タンザニアオリンピック委員会会長グラム・ラシッド氏、日本大使館公使 平木場弘人氏、文化スポーツ省スポーツコミッショナー、ハマド・ムシンド氏、ナショナルスポーツ委員会書記サダ女史といった顔ぶれの来賓とザンジバル武道館に集まった観衆が見守る中、まず、ザンジバル柔道連盟副会長ハジ・ハッサン氏より、日本から届いた寄贈品の報告スピーチ。
続いて、日本からの寄贈者側代表(島岡強)より、政府代表(文化教育省副書記長サイディ・シャバーン氏)に贈呈後、政府代表(文化教育省副書記長サイディ・シャバーン氏)から、ザンジバル柔道連盟代表(副会長ハジ・ハッサン)に手渡すという形式で進み、滞りなく贈呈式が終了しました。
さあ、いよいよ試合開始です。
ザンジバル武道館杯は、全タンザニア(本土+ザンジバル)国内体重別ランキング大会であり、2008年のタンザニアのナショナルチームの選手選考会でもあるという大変重要な位置づけの大会だったので、各階級ともその座を争って、熾烈な戦いが繰り広げられました。
今回、本土チームは、ベストの3人しか参加せず、プラス、国内でのナショナルチーム選考会だというのに、エジプト人の100kg超級の柔道家を助っ人として同行してきたのですが、重量級は人数が少ないこともあって、国内ランキング記録とは無関係ということで特別出場。
本土のトップ選手3人は、1回戦、2回戦で早々に姿を消し、残るは助っ人として連れてきた100kg超級のエジプトの柔道家だけ。
決勝戦で迎え撃つは去年のこの階級の優勝者マスーディでしたが、同体で倒れ、押さえ込んだところを力の差で返され、逆に110kgの巨体で押さえ込まれ、残念ながら連続優勝を逃してしまいました。
結果
60kg級・・・アブダラ・ハッサン (ザンジバル)
66kg級・・・アリ・ジュマ (ザンジバル)
73kg級・・・ハマディ・シャーメ (ザンジバル)
81kg級・・・モハメッド・ハミシィ(ザンジバル)
81kg超級・・アハメッド・リアド (エジプト)
優勝者にはそれぞれ、金メダルとともに、毎年恒例の、テレビ、ミシン、ビデオデッキ、自転車が賞品として授与され、参加選手全員、参加賞として、柔道着が3つ入る大型のスポーツバッグが渡されました。
(今大会では、子供たちの出る機会はありませんでしたが、柔道着を着て参加した子供たちにも日本の文房具を渡しました)
*今大会の金メダルは、バラカ・ジャパンが寄贈しました。
今年は、ミシンが大好評。ステージに並べられた賞品を見て、「愛妻のために、ミシンを持って帰るぞ!」と燃えた面々がかなり多かったようです。
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81kg級の優勝で、見事ミシンをgetしたモハメッドの会心の笑顔。
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自転車をgetした66kgの優勝者アリ・ジュマ選手は、このあと自転車に乗ってステージをくるりと一回りするパフォーマンスで、拍手喝采となりました。
アリ・ジュマ選手は普段は大工さんなので、材料を運ぶことが多く、この自転車は、仕事でも重宝すると、喜んでいました。
今大会の敢闘賞は、ジュニアからの参加で、60kg級で堂々2位に入ったアザン・フセインと、やはりジュニアからの参加で、1回戦で本土のザイディ選手を散々苦しめ、会場を沸きに沸かせたアブドゥル・サマッドの二人が選ばれ、賞品としてザンジバルの若者が最も欲しがっている携帯電話が渡されました。
この二人の台頭は、ザンジバルそしてタンザニアの柔道界の未来につながってゆくと確信しています。
優勝した選手はもちろん、参加した選手全員、それぞれ獲得できた賞品を大変喜んでいました。
貧しい国では、こういった賞品試合が年に一回あるというのは、選手たちのモチベーションを保つ大きな要因となるので、これからもザンジバル武道館杯を毎年続けていきたいと思っています。
これで、今年の柔道の行事はすべて終わりました。
大会後は、また地道な日々の練習、練習、練習、そして、来年2月21~24日、ブルンディで行われる第2回東アフリカ大会に照準を合わせています。
今年も、ザンジバル、タンザニア、アフリカの柔道を応援して下さり、ありがとうございました。
日本からはるばる渡った柔道を受け継いでがんばっている、ザンジバル、タンザニア、アフリカの柔道家たちを、これからも応援して下さいね!
☆よろしければ、「ザンジバル柔道」サイトにもお越しください。
選手たちの活躍ぶりを、写真でたくさん紹介しています。
「ザンジバル武道館杯2007」への14件のフィードバック
バラカさん、ジャンボ!
素敵な柔道大会ですね。
島岡さんの身長の高さにもビックリ!
アフリカの方々よりも背が高いですね。
「愛妻のために、ミシンを持って帰るぞ!」
なんて、愛妻家さんが多いのですね。
ほのぼのとします。
ミシンがあれば家の中のもの色々つくれますよね。
柔道という文化がアフリカに根付いていくんですね。素晴らしいです。
バラカさん こんにちは
熱い戦いで、賞品を手にされたみなさんは
本当に嬉しそうですね。
愛妻のたまにミシンを・・・なんて
くぅ~っ! うらやましいお話だわ~
バラカ・ジャパン様も地域に貢献されてすごいですね。
楽しいリポートをありがとうございました^0^
ミシンをgetしたモハメッドさんの笑顔、良いですね~。
こういう試合って、家族も見に来ているのかなぁ。
それとも、奥さんは仕事なのかなぁ。
宮古島だと、一族郎党こぞって!っと言う感じなのですよ。
地元対内地者だと、応援の数だけでノックアウトされます。f^_^;
☆konekoさん、ジャンボ!
ミシンがあると、家で内職ができるので、奥さんたちに人気です。
洋服が縫えない人でも、直線縫いでカーテンやカンガの端縫いなどならすぐできるようになりますものね。
モハメッド選手が、家にミシンを持ち帰ったら、奥さんがとても喜んでいたそうです。
My夫は、日本人としては背の高い方です。また、アフリカでも地域や民族によって背の高い低いがあり、ここザンジバルは比較的小柄な人が多いです。
☆momoさん、ジャンボ!
普段の大会では特に賞品など出さないですが、年に一回は、選手たちに賞品を出してモチベーションを高めようという趣旨で、このザンジバル武道館杯には賞品を用意しています。
日本も昔は、村相撲大会など、俵一俵分の米が賞品になったりして大いに盛り上がっていたのだと思い、そんなイメージで始めました。
昨年は優勝者全員の賞品を統一したのですが、今年は優勝したら自分でそれぞれ賞品を選べるようにしました。
ミシンは2台準備していたのですが、ミシンを希望した人が3人いました。
(くじで、1人は別の賞品になりました)
☆無有さん、ジャンボ!
奥さんはほとんど応援には来ませんが、子供がお父さんの応援に来ている姿はよくみますよ。
確かに、観客のザンジバル勢に対する応援は一致団結しています。逆に、ザンジバル勢が本土に行くと、声援は本土勢に集中しますけどね。
バラカさん じゃんぼ!
素晴らしい大会でしたね。
島岡さん、身長がおありで、ビックリです。
ミシンは勿論足踏み式ですね。
20年前、豊島区役所で、ミシンを集めていたので、寄付しました。アフリカに、私の名前入りで、どこかに行ったはず。そんなことを思い出しました。
アフリカの発展と、日本文化の定着に大きな足跡を残す、素晴らしい事をなさってます。これからも、発展なさいますように
クリスマス前の、とても気持ちのいいお話を有り難うございます。
☆はなこさん、ジャンボ!
柔道へのあたたかいエールをありがとうございます!
>ミシンは勿論足踏み式ですね。
↓
はい、ミシンは足踏み式です。
はなこさんも、20年前にミシンをアフリカにおくられたのですね。
どこの国にわたったのでしょう?
足踏みミシンは丈夫で長く使えるので、今もどこかで使われているかもしれないですね。
柔道大会、成功裏に終了され、おめでとうございます。
継続は力と言いますが、頭が自然と下がります。
お疲れ様でした。
☆ジュマパパさん、ジャンボ!
柔道へのエールをありがとうございます。
継続は力なりというのは、本当ですね。今回の入賞者も、地道に練習を積んできた選手ばかりです。
練習をさぼっている選手は、1回戦、2回戦ぐらいは残れても、それ以上勝ち星を重ねることはできませんね。
お疲れ様でした~
すばらしい試合でしたね
妻のためにがんばる姿、すばらしい~
これからもバカラさんもがんばってくださいね
☆づみさん、ジャンボ!
柔道へのエールをありがとうございます。
今年最後の大会がおわってほっとしました。
現在のメンバーは、既婚者が多いので、
やっぱり生活に即した賞品が人気ですね。
ミシンがあると、内職ができるので、即生活の足しになるという図式のようです。
バラカさん、ジャンボ!
ザンジバルの柔道、ますます盛り上がってますね!私も観戦に行きたかったなあ。
日本からの畳や柔道着の寄付、嬉しいですね。魅力的な賞品もたくさん!これからも、ザンジバルのみなさんが(できれば女性も!)柔道の練習に励んで心身ともに鍛え、さらに日本のことも好きになってくれたらいいなあ~と思います。
☆yokoさん、ジャンボ!
はい、今大会も、大いに盛り上がりました。
いつの日か、男性だけでなく、女性の柔道家もでてきてほしいですね。