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ちびっこ柔道家たち、よくがんばりました!~今年最後のザンジバル柔道ヤングスターズ大会

タンザニアは、10月末におこなわれた大統領選挙(タンザニア大統領と、ザンジバル大統領)が荒れて、デモ隊と警察との衝突で、多数の死傷者が出たり、夜6時以降の外出禁止令が出たり、オフィス、学校、交通機関(バス、フェリー、飛行機)がストップ、タンザニア中のインターネットまで遮断されるなど、生活にも多くの影響が出ましたが、様々な不具合は、1週間ほどでおさまって、ゆっくり日常が戻ってきていました。

そんな中、今年最後の ザンジバル ヤングスターズ柔道大会を、ザンジバル武道館でおこないました。

ザンジバル柔道の島岡強名誉会長によると、

「今回は、階級を30キロ以下、40、50、50キロ超級の4階級でやってみたが、3階級の時の様な体格の差が無く、

皆が力を出し切った試合が見られた。結果から見ても練習に来ている選手が上位を収めたので良かった。」

とのことでした。

たしかに、30㎏以下の最軽量は22㎏ですから、40㎏以下に出ると、力で太刀打ちできませんでしたから。

30㎏級では、三角ブラザーズ(と呼ばれている兄弟)の二人が健闘しました。

右端が、22㎏最軽量のちび三角、試合前から、気合入ってました!

ちび三角君は、22㎏の最軽量ながら、1回戦組み合って間もなくきれいな背負い投げを決めて1本勝ちで、会場を沸かせました。

彼にとって、初めての1回戦突破。勢いに乗って2回戦も1本勝ち。3回戦で敗退し、メダルは逃しましたが、柔よく剛を制すを体現でき、自信もついたと思います。

一方、三角兄貴の方はなんと決勝戦進出して、銀メダルを獲得。

いつか、三角兄弟そろって入賞できる日が来るかもしれません。兄弟で、がんばって!

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40㎏級は、サレヘが二連覇

40㎏級は、コツコツだまって練習するタイプのサレヘが二連覇を飾りました!

50㎏以下は、ふだんの練習で、バラカ安斎社長が中学時代に使っていた柔道着を好んできているため、「アンザイ」と呼ばれているアリ・ハミシィが初優勝。 彼は、少し足が不自由なのですが、柔道がやりたいと入門してきてがんばっています。いつも善戦しながらも1位にはなったことがなかったのですが、今大会は三連覇をめざしていたムドリックを破って、初優勝。

50㎏以上は、ジャンビアーに地区のバハリ道場からやってきたライバルたち3人を含む激戦区でしたが、大人たちに稽古をつけてもらっている武道館組がメダルを独占しました。 アシュラフ金、マシュベ銀、銅アハマッドの三人の同期トリオに、元気印のアブドルシャクルも加わって四羽ガラスに。

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今回は、インターナショナルスクールからもエキジビションマッチとして、6歳~10歳の選手8名の参加があり、国際色豊かな顔ぶれとなりました。次回は、もっと練習を積んで、エキジビションではなく、本選に参加してほしいです。

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足掛け3年にわたって、ザンジバル武道館が使えず、こういった大会を催すことができずにいましたが、まだ、日にちを自由に決められない、無観客でおこなうなど、自由が利かない面も多々あります(ザンジバル武道館がある国立競技場全体をしきっているのが、ザンジバル政府が委託した外国の会社なので融通が利かない)が、なにはともあれ、今年は、改築されたザンジバル武道館が、ザンジバル柔道連盟に返却され、普段の練習はもとより、こうして大会を開催することもできるようになってよかったです。

この日のお楽しみは、スイカ 🍉 みんなで食べると美味しいね。

この小さな柔道家たちが、ザンジバル@タンザニア柔道を担う選手に育ってほしいと願いながら、見守っています。

大会後も、地道な練習が続いています。来年もがんばれ、小さな柔道家たち!

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次は、毎年12月開催が恒例の 本土ダルエスサラームでのタンザニア野球&ソフトボール大会(別名コーシエン)ですが、12月9日に、タンザニア各地で、大統領選挙の結果に不服の人たちがデモをすることになったため、野球大会は12/12~15に延期になりました。

12月9日のデモついては、5日からフェリーが止まるとか、いろいろな噂が流れていて、政府がやっきになって、デマを信じないようにという通達を流していますが、どれが信じて良い情報なのか判断がつかないものも多々あります。 状況によっては、11月上旬のような荒れ方をする可能性が無きにしも非ずなので、まずは、情勢を見極めてから、ザンジバルチームの参加を決めざるを得ない状況です。もちろん、練習は、キアンガの野球場で、元気に続けています。

師走に入っても、10月末の選挙の影響が色濃く残るタンザニアより、スポーツの話題をお伝えしました。

                                         島岡由美子

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