2023年12月9日~11日にダルエスサラームのアザニアで開催されたタンザニアコーシエンこと、タンザニア野球&ソフトボール大会。(野球は第13回大会 ソフトボールは第9回 ザンジバル野球は3回大会、ソフトは2回大会から参加しています)今年も、猛暑の中、熱い戦いが終わりました。
ですが、今年は野球大会開催そのものがどうなるか という状況がありました。
10月末の大統領選挙時に、デモ隊と警察が衝突し、一部暴徒と化したところもあり、多数の死傷者が出て、政情不安に陥りました。そのほかにも、外出禁止令が出たり、バスや電車をはじめ、ダルエスサラームーザンジバル間のフェリーや飛行機までストップしたり、国中のインターネットが1週間遮断され、るなど、様々な混乱が生じました。 その後、日をタンザニア独立記念日の12月9日に、タンザニアの主要都市の各地でデモが計画されていたため、警察、軍隊の警護、取り締まりが厳しくなっていました。
そのような政情不安の中、野球大会の日程が、ずばり、12月8日までで、9日が移動日となる日程だったため、ザンジバルチームは不参加しかないと思っていましたが、直前になって、開催側から、日程を1週間延期すると発表されたので、12月9日の様子を見て判断しようということになっていました。
結局、12月5日ごろから、警察軍隊の厳しい警備が始まり、独立記念日当日(12/9)は、各自が家で祝うようにとお達しが出て、(実質的な外出禁止令)、ダルエスサラームはじめ、主要都市には大量の警察、軍隊が警護に導入され、複数人で出歩くことも禁止され、デモはおこなわれませんでした。
その数日後には、ザンジバルーダルエスサラーム間のフェリーも復活し、当面、大きな混乱は起きなさそうという状況になったので、あらためて、ザンジバル野球、ソフトとも、延期された日程での大会参加を表明し、海を渡ってタンザニア本土ダルエスサラームに。
女子ソフトボールは、昨年優勝していたので連覇を狙ってのダルエスサラーム入り。

男子野球の方は、昨年はまだ新チームのピッチャーが育っていなかったので出場しませんでしたので、久々の出場という感じがしました。






結果は、今年は男女とも、決勝戦進出はならずでしたが、男女とも、三位決定戦で三位をもぎとって、ザンジバルに帰ってきました。
今回は、男女ともに、大差で負けていたのを後半に逆転して勝利したドラマチックな試合があったので、自信がついたと思います。
ちなみに、男子優勝は アザニアチーム(ダルエスサラーム)、女子優勝は、ドドマだったそうです。
ということで、ザンジバル野球は、タンザニア野球&ソフトボール大会で締めくくりましたが、 今年のザンジバルは、初出場の選手が多く、ルールを把握していないためにおきる、もったいなミスも多かったの、コーチや先輩たちからルールをもっとおそわりながら、練習を積んで、来年はもっと活躍してほしいです。
『キャプテン、ムッサーの活躍とリーダーシップ』
今年初めてキャプテンを務めたムッサーが、何度にもわたる凡ミスにも怒らず、その都度、大きな声で励ましながらチームをリードし、自らランニングホームランをはじめ、打撃も守備もここぞというときにいい動きをしてチームを一生懸命ひっぱっていた姿が印象的でした。
三位になって、礼を終えてベンチに戻ると同時に、音頭を取って踊り始めたのもムッサー。キャプテンの重圧からも解放された感じで、とっても嬉しそうな表情でした★

(私たちは所用で閉会式まではいられなかったので、私にも不明)

ということで、今年の野球大会開催自体が危ぶまれましたが、何事もなく本土にわたって、大会に出場できてよかったです。 大会関係者の方々は、開催にまつわるご苦労も多かったと思います。主催のタンザニア野球連盟とサポーターの皆々様に感謝です。
政情不安は、日常生活はもちろん、すべての活動にも影響があります。実は、まだ大規模なデモが起きるという噂はいろいろ流れていて、不穏なムードが無きにしも非ずのタンザニアですが、クリスマス、新年に向けて、誰もが安心して過ごせるよう、政情安定を心から願う年末です。
少し早いですが、よいお年を。
島岡由美子