2008年9月号のアフリカ民話は、「腹ぺこミザ」。
臨月の妊婦ミザが主人公のお話です。
焚きつけに燃やすものもないほど貧しいミザは、料理をするとき、いつも隣の家に炭をもらいにいっていました・・・。
★この民話は、朝日新聞社HP「OPENDOORS」の[一冊の本]紹介ページより、ネット上からも読めます。
(*「一冊の本」紹介ページを開いたら→「最新号」をクリック→「目次ページ」→「アフリカから」の記事に進んでください)
スワヒリ語で聞く昔話は、たいていユーモラスで笑えるお話が多いのですが、これはとても切ない気持ちになるお話でした。
ザンジバルのように、大らかな隣同士の共同体が残っているところでも、こんなお話があるのだなあと、あたらめて発見した思いがすると同時に、ミザが、目が回るほどおなかがすいているのに、それを言い出せないで、何度も「火を貸してください」と隣の家に通うところは、なんだかとても日本的な感じがしました。
そして、「おなかがすいている」とどうしても言えなかったこのミザに、夫がいないのに身ごもってしまった女性の陰を感じて、よけい切なくなるのです。
★「一冊の本」は、朝日新聞社が毎月発行している小冊子で、大きな書店や朝日新聞販売所(ASA)で、無料配布、または、1冊100円で販売されています。
★定期購読→1年間12冊、送料、消費税込みで1000円
*何月号からでも、申し込めます。
詳しくは、朝日新聞社HPOPENDOORSをご参照ください。
★「とりあえず、まず1冊読んでみたいと思われる方は、メールでお問い合わせください。
お一人様一回に限り、無料で進呈致します。
「腹ぺコミザ~アフリカ民話」への14件のフィードバック
バラカさん、ジャンボ!
ミザのお話、かわいそうだと思うと同時に
「日本の今」もこんな感じだなあなんて思ったりしました。
隣近所のつきあいをしていても台所事情なんてわかりませんし、日本の中でも生活保護すらうけることなく餓死されたニュースを聞いたことがあります。
飽食の日本で餓死というと不思議なことのように思いますが、孤独死をはじめとした問題は沢山あるようです。
共同体に甘えられない人もいますよね。
プライドの問題も、あるのかもしれませんが。
バラカさん、ジャンボ♪
ちょっと~~~~、ミザが亡くなって終わりだなんて。。。
ちょっとかわいそう。
でも、アフリカでは実際に多いことなのかな。
日本に生活していると餓死とかあまり考えないもんな~
世界中には生きていくことが大変な人々がいっぱいいるんですよね。
どうなるのかな?と読んでいて・・・ガックリです(T_T)かわいそうですね・・・。
気前よく火をわけてくれるお隣さんなのだから、欲しいと言ったらシチューもわけてくれそうなのに・・・。
今の日本はわかりませんが、私が子どもだった頃の日本は、火をくれるような優しいお隣さんならご飯もわけてくれるし、ご飯をわけてくれないようなお隣さんだったら火も貸してくれないかな。・・・と思いました。
バラカさんジャンボ!
今日のお話は実話っぽくて、それだけに切ないですよね。
無事に出産したのならともかく
死んじゃったのが悲しい。
お隣さんは無神経なのか
わかっていたけれど、あまりにしょっちゅう(食糧を)無心するので意地悪したくなったのか・・・・。
真偽のほどはわかりませんが、
ミザが妊婦であったと言うことが
悲しみを誘いますね。
☆konekoさん、ジャンボ!
ザンジバルでは、そもそも大家族が基本ですし、隣近所との交流が深く、地域共同体はしっかり残っているように見えるのですが、このお話を聞いた時は、やはり内部ではいろいろな事情でその共同体からはみだしてしまう場合もあるのかなと感じました。
このお話の主人公ミザの場合は、守ってくれる家族がいなさそうですし、夫の影もありません。
複雑な事情で身ごもり、孤立してしまったことがうかがえます。
☆りらっくまさん、ジャンボ♪
私もハッピーエンドものが好きなんですけど、これは、ぐっとさびしいお話でした。
未婚で子供を産んでいる人はたくさんいますし、家族や地域の共同体の中で、みんなの子供として愛されて育てられている場合が多く、ミザのように孤立してしまった人は、あまり見当たりません。
でも、それは表面的に見えることで、なかにはミザのように一人になってしまっている人もいるのでしょうね。
☆KYOさん、ジャンボ!
>気前よく火をわけてくれるお隣さんなのだから、欲しいと言ったらシチューもわけてくれそうなのに・・・。
↓
私もそう思ったんですけど、それをどうしても言い出せなかったミザの心境の複雑さを感じます。
やっぱり、火をもらうことと、食べものを恵んでくださいということは全然違うことなのでしょうね。
☆ジュマさん、ジャンボ!
ほんと、これは短いながらも、リアルに迫ってくるお話でした。
焚きつけに燃やすものが何も家にないというのは本当に貧しいことを意味していますし、さらにこのお話の中には、ミザの夫はもちろん、優しくかばってくれる家族の影もなく、カ族や地域の共同体からはみだしてしまった女性のあわれさが伝わってきますね。
バラカさん、ジャンボ!
今回のお話はとっても切なくなってしまいました。
お願いしたらもらえたかもしれないけど、きっともって行きなっていってもらいたかったんだろうな。
とっても複雑な心境が分かるだけに切ない。
でも赤ちゃんのために下さいって言って欲しかったなー。
☆こーでねーとさん、ジャンボ!
火をもらうことはできても、食べ物を乞うのは、ミザにとってどうしてもできなかったのでしょうね。
ミザは、貧しいながらも、もうすぐ新しい命を生み出すという臨月までがんばってきたのに・・・ほんと切ない話です。
このお話は、複数の人から聞いたことがあるのですが、最後はどの人も「妊婦には食べ物を分け与えなさい」という内容で締めくくっていたので、ミザのように薄幸な女性は、かつて現実にいたのかもしれないなと想像しています。
バラカさん、おはようございます。
「腹ぺコミザ~アフリカ民話」、すごく印象に残った作品です。
ミザさんの心の葛藤が手に取るように感じられました。
いいたいことが言い出せないもどかしさ、察してほしいという受けみな態度、誰でもが、経験する事ではあるのですが、とことん窮地に追い込まれたときに、そういう風にしか振舞えなかった背景を想像して、哀れを感じられずにはおれませんね。
だからこそ、普段から、人とのつながりを大切にしていくことが生きるうえでどれほど大切なことかと、思わせる作品ですね。
☆megさん、ジャンボ!
> ミザさんの心の葛藤が手に取るように感じられました。
↓
住んでいる国が違っても、同じ人間として、女性として、ミザの心が思い計られますよね。
ぎりぎりまで追い詰められても、どうしても人に言えなかったミザと、ミザの追い詰められた状況に気がつかなかった隣人、・・・御互いにとって、言い分は、一言ってくれればよかったのに、(ミザは、3度も通っているのだから、状況を察して、「シチューもあげるよ」と一言いってほしかったでしょうし、隣人は、そんなに追い詰められているなら、「シチューをわけてください」とはっきり言ってくれればよかったのに)ということにつきるでしょう。
> だからこそ、普段から、人とのつながりを大切にしていくことが生きるうえでどれほど大切なことかと、思わせる作品ですね。
↓
本当にそうですね。
「普段から」ということが大きなポイントだと思います。
バラカさん こんにちは(^o^)丿
今回 短いお話なのに、中盤まで読んでも
ミザはまだ何度も炭をもらいに行ってる…
一体最後はどうなっちゃうんだろう?
って思いながら読んでいたら、まさかの結末でしたね。
妊婦さんというのはそれだけおなかがすく
というか、栄養が必要だっていうことですね。
色々な要素が含まれていて
今回は教訓的なお話だな~って思いました。
☆momoさん、ジャンボ!
そうですね。
このお話は、短いですけどいろいろな要素が含まれていて教訓的ですよね。
昔話に3回のリフレイン(繰り返し)はつきもの。その繰り返しの間に、結末をあれこれ想像する楽しみがありますよね。
それにしても、このお話の聞き取りをしているとき、私自身こんな結末になるとは思いもしませんでした。