咲いた、咲いた、カンナが咲いた！～モハメッドコーチ、お帰りなさい

　師走2014も半ば、日本は寒くなってきているでしょうね。ザンジバルは小雨季が終わりそうで終わらず、熱気と湿気ですごく暑いです！
【咲いた、咲いた、カンナが咲いた！】
今年の5月に、ザンジバル武道館の前に植えた花の苗、12月に、花が咲きました。

「赤い花が咲くよ」と言われて植えたこの苗は、カンナでした。
言われた通り、真っ赤な美しい花が咲きました。まだ開いていないつぼみもあるので、当分楽しめそうです。

柔道の子供たちと、わいわいにぎやかに苗を植えたまではよかったのですが、育つ途中で、牛やヤギに踏まれてしまったり、鳥につつかれたりしたので、途中からは、底の抜けたバケツをかぶせて、ガードしながら育てました。

乾季には、葉っぱが枯れてきて、うまく育つか心配な時期もありましたが、小雨季に入ると、葉っぱの色もよくなってきて、とうとう開花に至りました。
花が咲くってうれしいものですね。私が花の写真を撮っていたら、わらわら子どもたちが集まってきて、花の周りで笑顔を咲かせていました。

　今も、草を食べにくる牛やヤギから守るために、底抜けバケツでガードしているので、ふだんは、バケツの上に、のびた葉っぱや花が見えている状態です。
この日も、記念写真を撮ったあとは、子どもたちが自らバケツをかぶせてました（笑）

週末は、柔道は休みなのですが、カンナの様子を見にザンジバル武道館に行ってみると、やっぱりまた新しい花が開いていました。
せっかくなので、島岡会長とカンナのツーショット、パチリ！心なしか、カンナも緊張してぴんとしているような・・・（笑）

【焦土に咲いたカンナの花】
カンナの花は、原爆投下後の広島の土地で、75年も草木が生えないと言われていたその年の秋に、美しい赤い花を咲かせて人々を勇気づけた花でもあるそうです。（広島平和記念資料館HP、「焦土に咲いたカンナの花」参照）
【カンナが咲いた日に、モハメッドが、ザンジバルに帰ってきました】
前回の便りで、インターナショナル柔道教育ソリダリティ主催のコーチングコースのために、日本（東海大学・講道館）に行っていることをお知らせしましたが、モハメッドが、無事丸1か月のコースを終了し、ザンジバルに帰ってきました。

柔道ソリダリティ理事長山下泰裕氏とザンジバル柔道連盟コーチ、モハメッド
このコーチングコースのプログラムの中には、柔道の歴史や指導法を学ぶことだけではなく、日本のことも留学生に伝えるという目的で、京都や広島にも連れて行っていただいたそうです。
中でも広島平和記念資料館に行ったことは、モハメッドの心に大きく残ったようで、「HIROSHIMA、HIROSHIMAと聞いてはいたけれど、実際に広島平和記念資料館に行ったら、声が出ませんでした。でも、見ておかねばいけない場所だと感じながら資料館を見て回りました」と言っていました。

あらためまして、このたびモハメッドを受け入れ、多方面からの貴重な学びの機会を設けてくだあったNPOインターナショナル柔道教育ソリダリティ様はじめ、東海大学、講道館、そして応援してくださった皆々様に、心より感謝します。
【カンナより、モハメッド、お帰りなさい！】
ザンジバル武道館の前に植えたカンナの苗を守るために、底の抜けたバケツをかぶせてくれたのは、このモハメッドです。ちょうど、カンナの赤い花が咲いた日に、日本に行っていたモハメッドがザンジバルに帰ってきたのですが、これは偶然ではなく、カンナが、モハメッドの帰りを待っていたのかな☆なんて思いながら、カンナの花を眺めていたら、「モハメッド、お帰りなさい！」という花の声が聞こえるような気がしました。

　モハメッドは、早速道場で、日本での学びを伝え始めています。
　12月17日には、スポーツコミッショナーの元で、日本柔道留学報告会を行い、コーチングセミナーの様子や日本でのことを報告した後、スポーツコミッショナーから、今後の後進の指導に期待していますよと激励されていました。

　モハメッドも元気に帰ってきたので、ザンジバル柔道連盟、今年最後の大会は、毎年恒例の「ザンジバル武道館杯2014（12月21日予定）」で締めくくる予定です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　by島岡由美子
モハメッドが参加した日本でのコーチングコースの様子は、→日本柔道留学2014モハメッドat講道館＆東海大学と、ザンジバルのチーム試合」