【ザンジバル野球の誕生は、2014年の9月】
2014年9月からスタートしたザンジバル少年野球。
その後も、海外青年協力隊としてザンジバルに赴任中の上原拓さん(体育隊員)を中心に、沢谷洋平さん(理学療法士)、斉藤淳司さん(パソコン隊員)もコーチ陣に加わって、ドレ学校と、マナクェレクェ学校の2つに野球チームを作って練習を続けています。
ドレ学校は、日本でいえば小学生~中学校で小さい子が多く、マナクェレクェ学校は、中学から高校の年代の子たちが中心です。
【ザンジバル野球チーム初試合】
ザンジバル野球チームの初試合は、12月に、タンザニア本土のダルエスサラームで開催された「第2回タンザニア甲子園」。
といっても、試合未経験の発足間もないチームなので、リーグ戦正式参加ではなく、オブザーバーとして、見学中心、そして、期間中に1試合だけの非公式のトライアル試合を組んでもらっての特別参加をすることになりました。
何よりも、野球の試合を見ることと、試合を経験することで、まずは野球がどんなものなのかを知るのが大切というコーチ陣の意向で、ザンジバル少年チームが海を渡って、ダルエスサラームで初陣に挑むことが決まったのです。
そこで、ドレ学校チームとマナクェレクェチームから、13名を人選してチームを組み、練習にも必ず参加して、自らも野球を学びながら、子供たちの練習に付き添ってくれているマナクェレクェ学校の野球部顧問オスマン先生が、コーチ兼引率者として同行しました。
【ビギナーズラックが舞い降りた!】
タンザニア本土では、野球チームが発足してすでに3年、片やザンジバルはまだ3か月にも満たない未熟なチームなので、負けて当然、参加することに意義がある、野球を学ぶための参加と割り切って出発していきました。
(↑この写真は、沢谷さんから提供していただきました)
私たちは、所要で応援に行けなかったのですが、上原コーチと沢谷コーチによると、ザンジバルチームは、ムワンザチームと対戦し、結果は、なんと、8対7でザンジバルチームにビギナーズラックが舞い降りたそうです。
(当然負けて帰ってくるものと思っていたのでびっくりしました!)
とはいうものの、始まったばかりのザンジバル野球、この勝利に浮かれず、相手がいるから野球ができるという尊敬の念や、勝って兜の尾を締めろの意味も含めて、上原君、沢谷君、斉藤君の日本人コーチトリオが、しっかり伝えてくれたそうなので、安心です。
【野球報告&祝勝会】
なにはともあれ、ザンジバルでは、タンザニア本土に勝てるスポーツが少ないので、本選でなくても、非公式参加の中のトライアルマッチであっても、本土チームに勝ったというのはザンジバルにとっては、名誉ある勝利。
また、野球チームのモチベーションにもなるという配慮から、報告会をかねて、ザンジバル政府による祝勝会が開かれました。
まず、ザンジバルのコーチであり引率者のオスマン氏から、野球というスポーツのの説明と、野球チーム発足経緯、そして、今大会の報告。(ちなみに、このオスマン氏と私たちは、25年来の友人で、彼は、青空道場での柔道発足の時に、少しだけ柔道を経験したこともあるんですよ☆
次に、ザンジバル柔道連盟名誉会長であり、ザンジバル野球連盟の役員でもある島岡強から、「ザンジバル野球も、ザンジバル柔道のように、長く継続していけるようがんばれ」とチームを激励。
続いて、実際の指導をしてきた上原コーチから、「来年はチームを増やしてザンジバル内で切磋琢磨し合って、来年は本選に参加して勝利したい」と抱負を語り、最後に、チームのキャプテンから一言、「野球というスポーツを体験できてうれしいです。これからもがんばります」とスピーチ。
その後、情報文化観光スポーツ省の、教育局長(赤い服の女性)から、激励の言葉を受け、ジュースとビスケットを配られて、皆嬉しそうでした。
最後に、外で記念写真、パチリ!(うまく顔がうつってなくてすみませn!)
ちなみに、彼らが持っているのは、入賞した表彰状でもなんでもなく、大会参加証明書なのですが、それでもみんな誇らしげな顔をしていました。
【野球が好きな理由】
ちなみに、この子たちに、「野球が好きな理由」を聞いてみると、異口同音に、「ザンジバルにはない新しいスポーツだから」「誰も知らないスポーツの先駆者になれるから」「サッカーしかない国で、野球という新しいスポーツができるのはうれしい」といった答えで、新しい未知のスポーツとしての野球に興味津々、他の人に先駆けてそのスポーツを知り、練習をして、試合にまで出ることができたことがとてもうらしかったようです。
とはいうものの、ザンジバル野球は、初めの一歩を踏み出したばかり。まずは、2015年も、今回試合に出たメンバー全員が野球を続けていけますように、そして、ザンジバルでも、野球の楽しさを経験する子が増えるといいなと思いながら、野球の方も応援していきたいと思います。
がんばれ、ザンジバルの野球少年&少女たち!
by島岡由美子
☆ザンジバル野球スタートまでの経緯と初日の様子は、こちらから
「2015年に向けて、がんばれ、ザンジバル野球少年&少女たち」への2件のフィードバック
歴史的な場所に身を置くことができて光栄でした。
小山さん、ジャンボ!
ザンジバル野球、はじめの一歩に、審判としてお立合いくださり、ありがとうございました。
野球も、じっくり根付いていくといいなと思っています。