Article

記事詳細

第5回日本柔道留学2015@順天同大学~3人元気に帰ってきました

こんにちは! 2015年も残り少なくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
この時期のザンジバルはとても暑いです。強い日差しに加えて、湿気の両方で、毎日汗だくですが、元気に過ごしています。
【第5回日本柔道留学2015も、順天堂大学で】
さて、ザンジバル柔道連盟から千葉県の順天堂大学スポーツ健康科学部、菅波盛雄教授の元で、柔道修行を積んでいた3人の選手が、元気に日本から帰ってきました。
ザンジバル柔道連盟から、選手を日本に柔道修行に送ったのは、1998年(3名)、2005年(3名)、2008年(2名)、2011年(4名)、そして今年で5回目(3名)。そのうち4回、菅波先生のおられる順天堂大学で受け入れていただいています。
 3人の日本滞在中(9月13日~12月12日)の中間にあたる11月に、彼らの様子を見ることと、札幌でのティンガティンガ原画展開催のために、日本に行きましたので、その時の様子も含めてお伝えします。
【順天堂大学柔道部~練習の様子】
 11月6日に、島岡会長の恩師、元磯子高校柔道部顧問の高瀬新一先生と、長年ザンジバル柔道を応援して下っているプロカメラマンの長尾迪氏と一緒に、順天堂大学@千葉に行ってきました。

(左から、菅波先生、島岡強、アリ、バルク、高瀬先生、ハフィズ)

 複合体育館になっている、広い建物の一番奥の2階にある柔道場で、立ち技、寝技、ロープを使ったトレーニングまでたっぷり2時間半、菅波先生と広瀬先生の元で、真剣な時間が流れていました。

ロープのトレーニングは、今回初めて見ましたが、3年ほど前から導入したそうです。(太い綱を両手に持って、回したり、前後に動かしたりして、腕力や、組手に使う筋肉をつけるトレーニング)。

このように、新しいトレーニング方法を学んでくるのも日本留学の醍醐味の一つです。
三人も、地味に見えるけれどきつい、ロープトレーニングにも、真面目な表情で参加。初めは、うまくロープが回らずに、四苦八苦したそうですが、私達が見に行った時には、しっかりこなしていました。
【ザンジバルのターミネーター】
ところで、プロの格闘技カメラマンとして、世界中の筋肉隆々の格闘家選手の筋肉美を観てきた長尾迪氏が、バルク選手を一目見て、
「バルク選手の筋肉美は、今まで自分がみてきた選手の中で、プロテインなどの薬や、ボディビルなど機械を一切使わないでここまで美しい筋肉をしている選手は、初めて見ました」といっていました。

バルクの筋肉のすごさは他とは違うということは今までも感じており、島岡会長も、バルク選手のことを、「ザンジバルのターミネーター」と呼んでいましたが、プロの格闘技カメラマンの長尾さんから見てもすごい体だったことを知りました。
このバルク選手は、無類の練習好きで、ザンジバル武道館の天井からぶらさげてあるロープの上り下りの練習を、ほかの選手たちは、いやいや2回ずつやっている中でも、一人で、大声をあげながら、3回も4回も往復しています。そういうことが、このサイボーグのような体を作り上げているのでしょうね。

ここまでの練習風景の写真は、プロカメラマン長尾さんに撮っていただいたものです。
長尾さん、素晴らしい記録写真を、ありがとうございました!

【横浜観光で、リフレッシュ!】
せっかくの日本滞在なので、2日間、島岡会長の故郷横浜に呼んで、横浜観光も。

港が見える丘公園で、横浜港を見渡しながら、「同じ港町でも、ザンジバルとずいぶん違うなあ」
夕食会では、集まってくださった協力者の方々と楽しく過ごしました。
ちなみに、ザンジバルの柔道選手3名と、ティンガティンガ原画展のため来日したムワメディも、この日初対面で一緒に過ごしました。

【3人とも、元気に帰ってきました】
 その後も3人は、最後まで練習を続け、12月12日に、菅波先生に成田空港まで見送っていただき、13日に、無事ダルエスサラームに到着。その日のうちに、ザンジバルにフェリーで帰ることができました。
12月中旬の寒い千葉から、一気に気温38度のダルエスサラーム、ザンジバルに戻ったので、日本での土産話に花が咲く中でも、
「着ているものを全部脱ぎたいほど暑い!」
を連発しながら、大量の汗を吹き出させていました。
【成田高校でも、お世話になりました】
今回も、過去の留学時と同じく、順天堂大学の練習以外に、成田高校でもお世話になったそうで、
「順天堂大学では、なかなか自分の思うような柔道はさせてもらえなかったけれど、成田高校では、ライバルもできて、それなりにできました。大学と高校の柔道部、両方に行かせてもらえてよかったです」
と言っていました。
そのほか、今回も、ザンジバルの選手たちを受け入れしてくださった、順天堂大学スポーツ健康学部教授、菅波盛雄先生のいろいろな配慮のおかげで、練習だけでなく、試合見学なども含めて、いろいろな体験をしてきたようです。
3人とも話が止まらない感じでしたが、口々に、最後日に、順天堂大学柔道部より、お土産に頂いただいたという、新しい柔道着と黒帯をしめて、東アフリカ柔道選手権大会に出場し、メダルを持ち帰ることを、3人とも第一の抱負として語っていました。そして、ザンジバルの道場でライバルたちと早く練習がしたいとやる気満々で帰ってきた姿に、頼もしく感じました。
日本での留学中はもちろんのこと、受け入れ準備段階から含めて、菅波先生、そして、ザンジバル柔道を応援してくださっている皆様に、今回も大変お世話になりました。
大勢の方々のご協力のおかげで、3人の選手が日本で貴重な体験をしながら柔道修行を積み、無事そろって元気に帰ってくることができました。
みなさん、応援ありがとうございました。
【ザンジバル大統領選挙2015の影響】
例年だと、ザンジバル武道館杯の結果報告で、柔道の便りは締めくくっているのですが、今年は10月25日のザンジバル大統領を含む総選挙の影響が長引いており、(選挙からもうすぐ2か月になるのですが、まだ大統領が発表されず、再選挙になるかもという宙ぶらりんな状態です)
ザンジバル武道館がある国立競技場が11月後半まで立ち入り禁止になるなど、練習できない期間が長かったので、恒例のザンジバル武道館杯は中止になりました。
そんなこんなで、柔道に関しては士気が上がらなかったのが実情ですが、日本でみっちり練習を積んできた、3人の帰国で、活気が戻りつつあります。
来年は2月下旬にブルンジで第10回東アフリカ柔道選手権大会が開催される予定なので、それに向けて、モチベーションを上げていってほしいです。
平和裏に選挙が行われる日本では、開票結果を2か月経っても発表しないでなんてことは考えられないでしょうね。
早くザンジバル大統領が決まって、宙ぶらりんな体制から抜けだして、政府としての体制が整うことを願う年の瀬2015になっています。
何はともあれ、日本に行っていた3人の選手が、大きな怪我や病気もなく、元気に帰ってきたので安心しました。
みなさま、今年もザンジバル柔道への応援、ありがとうございました!
                  島岡由美子
日本柔道留学2015前半の様子は、→こちらです。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です