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青空の下で、第4回タンザニア甲子園野球大会2016~試合の様子

The 4th Tanzania Koshien-Baseball Championship~Comeptiton
青空の下、第4回タンザニア甲子園野球大会が、12月9日~11日に、ダルエスサラームで開催されました。

ザンジバルで野球が誕生したのは2年と3ヶ月前。
野球大会への正式参加は、今大会が2回目です。
ZaBSA(ザンジバル野球連盟)が、昨年12月に正式に発足と同時に、夫(島岡強)が名誉会長に就任し、今大会からは、島岡がZaBSA代表として準備、運営にも関わったので、自動的に(?)私自身も準備から関わることになり、大勢の方々のご協力あっての野球大会継続であることを実感しています。
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ダルエスサラームから3チーム、ムワンザ、ドドマ、キリマンジャロ、ザンジバル、ムベアの8チームでのトーナメントが組まれていたのですが、ムベアがドタキャンで不戦敗となり、実質的には7チームで競い合いました。

試合内容は、ザンジバルチームを中心にお伝えします。
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<大会一日目>
ザンジバルチームの1回戦は、ムワンザチーム。
打たれたり、押し出しもありの波乱な幕開け。ザンジバルも打ち返して接戦が続き、最終的に10対10の同点で、延長戦となり、最後の最後に、ムードメーカーのプリンスことアブダラのクリーンヒットで、勝利をつかみました!!
中盤では、カシムのヒットが光りました!

私は観ているだけなのですが、とにかくずっとはらはらの試合で、1回戦なのに決勝戦がおわったかのように消耗してしまいました(笑)
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この第一日目で、4チームが姿を消し、アザニア(ダルエス)、キクワジューニ(ザンジバル)、サンヤジュー(キリマンジャロ)、キバシラ(ダルエス)がベスト4に。
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<12月10日 Best4による2回戦>

2日目は、2回戦、
Aブロックは、キクワジューニ(ザンジバル)VS アザニア(ダルエスサラーム)
アザニアは、3年連続優勝を狙う強豪校。
ザンジバルのキクワジューニチームは残念ながら、打線を封じ込められ、凡ミスやフォアボールで満塁になり、押し出しが続くという残念なパターンに陥ってしまい、そこから立ち直れないまま時間切れ。
一方、アザニアは、凡ミスが目立ったのは、初回のみで、あとは、きっちりした守備で、確実にアウトをとり、ピッチャーの球もはやく、(背は小学生のように小さい子でしたが)、ザンジバル側は打つには打つのですが、守備でさばかれ、時折三振もあったりして打線も封じ込まれてやられてしまいました。17-3で、アザニア(ダルエスサラーム)の勝ち。
しかし、根明のザンジバルチーム、負けても得意のダウ船踊りを披露して、大会を盛り上げました(笑)

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Bブロックの2回戦は、サンヤジュー(キリマンジャロ)VSキバシラ(ダルエスサラーム)
キリマンジャロのサンヤジューチームに速いピッチャーがあらわれて、ダルエスのキバシラチームの打線をおさえてしまい、6-3でサンヤジューの勝ち。
過去3回とも、アザニア、キバシラで決勝戦を戦ってきた名門校ですので、このキリマンジャロチームの出現で、はじめてタンザニア野球の均衡が破られた感じでした。
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<Semi Final~三位決定戦>
最終日12月11日(日)、三位決定戦。
ザンジバルの対戦相手は、2年連続、準優勝のキバシラ。
結果は、ザンジバルが17-0で完封負けを喫し、ベスト4で入賞を逃し、残念!! 
でも、1日目の接戦、延長戦で勝てたからこそ、三位決定戦まで来ることができたので、1回戦突破ができて、ほんとうによかったと思ったことでした。

また、ザンジバルチームは、初代コーチ上原さんが3月に帰任後の7ヶ月は、選手たちとオスマン氏だけで励ましあって練習を続けていました。
みんなでよくがんばったと思います。
大会3週間前に新コーチ(島田さん、平野さん)を迎えて強化練習をしましたが、もう少し時間があればの感がありました。
まずは、今回の負けを認め、気持ちを切り替えて、来年の大会に向けて島田、平野両コーチのもとで、明るく元気に、練習に励んでほしいです。

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<Final~決勝戦>

決勝は、サンヤジュー(キリマンジャロ)VSアザニア(ダルエスサラーム)。

大会前は、アザニアの三連続優勝が当然のような雰囲気でしたが、サイドスローで速球を投げるピッチャー、ノエル君が中心となってチームをけん引した、キリマンジャロ地方からやってきたサンヤジューチームが波に乗り、7-5で見事初優勝を飾りました。

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サンヤジューに野球を教えたのは、日本の協力隊、でもその人の任期が終わり、帰国した後、いっしょに教えていたタンザニア人コーチもいなくなり、選手たちだけで励ましあって練習を続けてきたのだそうです。
今年花開いた速球ピッチャー、ノエル君、3年前の初出場のときは、まだ背も小さくてひ弱だったそうですよ。
 

1回から3回大会まで、優勝・準優勝を独占してきた大都市ダルエスサラームのアザニア、キバシラが破れて、キリマンジャロの山麓地方からやってきた、コーチ不在のチームが初優勝を飾るというのは、まったくの予想外の展開で、「The 野球」の醍醐味を見た感じがする大会となりました。
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ということで、今大会の結果は、
1位 サンヤジュー(キリマンジャロ)初優勝、おめでとう!![[pict:clap]][[pict:clap]][[pict:clap]]

JICAダルエスサラーム所長・長瀬氏から、大きな優勝カップを手渡された速球ピッチャー、ノエル選手。
優勝カップが、ダルエスサラームから地方に出るのは初めてです!
 

2位 アザニア(ダルエスサラーム)3連覇ならず!
 でもこの日の負けは、きっと次の大きな勝利につながるよ!
 

3位 キバシラ(ダルエスサラーム)
   過去3回、優勝か準優勝か知らなかったキバシラが三位、新し選手も多いと聞いているので、来年のキバシラチームが楽しみです。

4位 キクワジューニ(ザンジバル)
  入賞目指していましたが、力及ばずベスト4
  来年の入賞目指して、2名の新コーチの元でがんばって!
 

  
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<Tanzania All Stares Friendmatch~タンザニア・オールスターズ交流戦>
決勝のあとに、各チームから3人ずつ(試合に出られなかった子たちも含めて)選んでオールスターズ・フレンドマッチを。
決勝戦に比べてレベルがぐっと下がり、のんびりしたゲーム展開でしたが、選手たちは、とても楽しそうでした!

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全試合が終わって、表彰式の後、今大会のベスト10の選手たちが発表され、

日本のグローブ革製造会社ジュテルレザー社さんから寄贈されたタンザニア国旗入りのグローブをはめて、キャッチボールを。

 
チームを超えたタンザニア・ベスト10のメンバーが、笑顔でのびのびとキャッチボールをするさまに、タンザニア野球の未来を見た気がしました。
今大会に参加した野球少年たち、タンザニアの各地方に戻って、きっと野球大会や、42番の由来など、たくさん話していることでしょう。
そして、来年のタンザニア野球大会2017に向けて、練習をつんできてほしいです。
これからも、がんばれ、タンザニア野球少年たち!
          島岡由美子
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★番外編*初めての野球審判セミナーinザンジバル★
大会後、小山国際野球審判員が、ザンジバルで、初の審判セミナーを開いてくださり、ザンジバルのグラウンドに、アウト!セーフ! He is out!・・・の声が響き渡りました。
 

★タンザニア甲子園野球大会2015の様子は、こちらです。

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