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野球のティンガティンガ・アートがつなぐもの~国際野球審判員小山氏の、野球普及にかける情熱

日本は、海に日にふさわしく、暑い連休になったようですね。
赤道直下とはいえ、南半球に属するザンジバルは、日本と反対で、一番涼しい季節、あいかわらず太陽光線は強いですが、朝夕は涼しい風がふいています。
今日は、野球の話題です。
7月5日から、国際野球審判員の小山克仁さんが、2ヶ月の予定でザンジバルに野球&審判の指導に来てくださっています。

中央右 小山克仁氏、
中央左 ザンジバル野球連盟名誉会長 島岡強

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小山さんは、甲子園大会、都市対抗野球大会、六大学野球大会などでの審判をはじめ、シドニーオリンピックや各国で開催された国際野球大会でも審判を務めておられる、日本アマチュア野球の審判界では知らない人がいないほどの存在の方。
     
そして、ご自身の審判道を磨くだけではなく、今では海外への野球の普及と正しい審判のあり方を積極的に指導されておられます。
(私自身はは野球に詳しくないので、タンザニア野球で関わるまでは存じ上げなかったのですが)
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〔野球のティンガティンガ・アート〕
また、小山さんは、野球が描かれたティンガティンガを発案。
この絵を通して、タンザニア・ザンジバルの野球や、タンザニアのアートであるティンガティンガの普及につながればという思いがおありだったそうです。
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小山さんのその気持ちに応えたのは、ティンガティンガ・アーティストのアブダラ。

見たことも聞いたこともないベースボールなるスポーツの絵を描くのはとても難しかったようですが、小山さんの希望通り、タンザニア本土とザンジバルチームのみんなが和気藹々と野球をしているところに、伝説のヒーロー、背番号42番のジャッキー・ロビンソン選手が野球を教えに来てくれた場面を丁寧に描きました。
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もちろん、小山さん自身も主審として絵の中に登場しています。
ジャッキー・ロビンソン選手は人間のままなのに、なぜか、小山主審には、角が生えてバッファローなのか、ヌーなのか微妙な動物の姿になっているのがポイントです(笑)
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このティンガティンガ・アートがはるばる海を渡って、小山さんの手に!
小山さんは、とっても気に入って、海老名市立有馬図書館で開催された講演会(2017年5月)にもこの絵を携えて会場入りされ、
「世界に野球を~アフリカを通して見えたこと」
~日本では知っていて当たり前の「野球」
世界では当たり前ではない「野球」~
という題で、ご自分の長年の野球人生と今後のアフリカへの普及にかける熱い思いを語られたそうです。

国際野球審判員の小山さんご本人(左)と、有馬図書館責任者であり、株式会社図書館流通センターの代表取締役 会長の谷一文子(タニイチアヤコ)さん(右)
☆この2枚の写真は、小山さんご自身から送っていただきました

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そして、7月5日に、小山さんザンジバル到着。
もちろん、ザンジバル野球連盟の面々も、小山さんの来訪を喜び、とてもはりきっています。
小山審判長滞在中の8月12~13日には、ザンジバル初のタンザニア野球大会を開催することになっているので、練習にも気合が入っていますよ。

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はだしのバッターに、スィングの基本を教える小山さん
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また、小山さんは、初代ナショナルコーチの上原さんや、現ナショナルコーチの島田さん、平野さんが教えてきた選手たちだけでなく、そのほか、まだ野球のやの字も知らない学校や地域にまで行って、初めて野球をする子達にも自ら教えにいってくださっています。
試合経験のある選手たちを連れて、野球のデモンストレーション(7月16日)

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☆学校に持参した野球道具は、初代コーチの上原拓さん(ザンジバル野球支援プロジェクト代表)の声がけで、沖縄高校野球連盟や、高野連八重山支部さんと、八重山高校有志@石垣島の皆様が集めてくださったものです。

きっとこの2ヶ月は、この国で野球に関わる若者たちのモチベーションがアップすることでしょう。
もちろん、そこからの継続は、ザンジバルに2年の任期で赴任中の協力隊の2コーチ、そして、ザンジバルで野球が始まった当時から続けている選手たちのがんばりにかかっています。
継続は力なり、柔道と同じく、ザンジバルで蒔かれた野球の種を、大切に見守っていきたいです。
                島岡由美子
練習後の一こま
お兄ちゃんにくっついて野球を観に来ている、年の離れた弟くん。

「ボクも、お兄ちゃんみたいに野球の選手になりたい!」って思っているかな?

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