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「しんぴんよりもずっといい:リサイクルのおはなし ~タンザニアの漁網の使い方」

「しんぴんよりもずっといい」という一風かわったタイトルの絵本をGET。

海に捨てられた漁網にからまったアシカが、助けを求めるところから物語が始まります。
絵も、#秋山衣公子 さんによる和訳もすてきで、読後は、自分自身も環境問題を考え、できることを実行しなくてはと思わされる絵本でした。
スペイン語と日本語併記というのもユニークです。(原作は英語だそうです)

それにしても、この絵本では、海に捨てられた漁網を再加工して繊維にして、洋服にするという発想とそれを現実にした技術にも驚きました。ゴミ、廃棄物が、発想の転換と現代の技術で、すばらしいモノに変身できる可能性があることはうれしくなりますね。

発想の転換とともに、柔軟な考えを持つことがとても大切だなと感じるとともに、今の時代にとても大切な絵本だなと感じました。

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ところで、この絵本の冒頭には、海に捨てられた漁網のことが出てきますが、私たちもザンジバルで長年漁業に関わっていますので、他人事とは思えません。漁網って、縦も横も、何十メートルもあるものなのに、をれをそのまま海に捨てているというのが信じられなかったです。

網は、何十もの網を縫い合わせて大きな漁網にしていきます。破れた部分だけ部分的に切り取って、新しい網を付け足して縫い直して長く使います。

私たちの漁船、カクメイジ号では、古くなった漁網も廃棄せず、野球のバックネットとして二次利用しています。
ザンジバルのチームだけでなく、タンザニア本土で野球をしている各チームにも配ったことも。 

バックネットがないと、球拾い(&藪に入ると、球探し)に時間がかかってしまうので、漁網バックネットはなかなか好評です。

                         船に積まれた漁網
                    漁から帰ってきた朝のカクメイジ号

あと、タンザニアでは、漁網を小さく切ったものが、「ボディタオル」代わりに利用されています。

これは、「たわし」並みに痛いのではと思ったのですが、意外と柔らかく気持ちいいそうです。

日本でも漁網をお風呂で使っている人がいて、おしえてくださいました。

地球全体を考える意味でも、使い終わったら何でも捨てるのではなく、再利用できるものは、とことん使うことを考えていきたいですね。 

                       島岡由美子

#しんぴんよりもずっといい:リサイクルのおはなし

追記  ★2022年10月15日(土)に絵本のイベントがあるそうです!

翻訳された #秋山衣公子 さん (#絵本で子育てセンター 絵本講師)ご自身での読み聞かせもあり!
関心のある方、明日10月15日(土)です。

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