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タンザニアから、日本の昔話 桃太郎を考える

桃太郎の話を思い出そうとすると、すぐ頭の中に、絵本で見た絵が浮かんできますけど、絵本を見たことのない子にはどんなイメージがうかぶのでしょう?

その子だけの桃太郎さん その子だけのおじいさん、おばあさん。

その子だけの「おおきな桃」 その子だけの鬼。

その子だけの 犬、サル、キジ。 見てみたくなります。

「どうぶらこっこ どんぶらこ 」と大きな桃が流れてくるシーンも、

「タンザニアだったらどんなフルーツかな」
と考えると楽しくなってきます。

桃はイザナギという神が黄泉から逃げる際に桃を投げて魔物を追い払ったという神話 から、邪気を払う力がある果実という位置づけになっているので、リンゴや柿やミカンではなく、桃でなくてはならなかったのでしょう。

日本語的にも、「柿太郎」「みかん太郎」「リンゴ太郎」より、「桃太郎」がしっくりきますしね。

というように、桃はお話の中の重要なポイントに登場するわけだから、そういうのにふさわしい果物は、タンザニアで言えば、何の実かな~と考えていたら、市場でドリアンの香りが!

このトゲトゲだらけのドリアンが大きくなってどんぶらこ~、う~ん、これはイメージあわないなあとか、

バナナはどうかな、巨大バナナがどんぶらこっこ、どんぶらこ~♪ これも無理無理(笑)

今はマンゴーの季節で、市場にもおいしそうなマンゴーがいっぱい。

大きなマンゴーがどんぶらこ♪ はどうかな?

マンゴーも、桃も 真ん中に大きな種があって、どちらもうるし科だから、食べた後によく手や口を洗わないとかぶれやすいってとこは似てますね★

マンゴーと一言でいっても、大小さまざま、形もいろいろ。市場を見回しただけも10種類以上あります。

桃にもこんなに姿かたちまで違う種類があるのかな??

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ももたろうのことを考えていたら、桃の早口言葉を思い出しちゃいました。

もももすもももももものうち スモモモモモモモモノウチ

桃もすももも桃のうち、桃もすももも桃のうち
日本語っておもしろい♡

ひらがなも、かたかなも、チャーミングで大好きだ~!

なんて考えながら歩いていたら、今度はすもも売りがやってきました。
「まあこれはどんぶらっこっこには小さくて、
おやゆびたろうぐらいになっちゃうわね」

と意味不明なことつぶやきながら、しっかりスモモを買いました🍑

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♪ももたろさん、ももたろさん、おこしにつけたきびだんご♪
と聞いて、日本の子はどんなおだんごを想像するのかな?
タンザニアならどんな食べ物?

カチョーレ(右 マッシュポテトの揚げ物)よりも、腹持ちのするチンブア(左 米粉だんごの揚げ物)的な感じかな?


カイマティもおだんごっぽいけど、蜜でからめてあるから、犬サル、キジにあげるときに、べたべたしそう。
な~んて、日タン民話研究のふりして、おやつを買うという、いと楽しき日々を送っています🍑


これ、おはぎのイメージぴったりじゃないですか? 
とはいえ、これは、食べるお団子ではなくて、ザンジバル名物スパイス団子、美肌ケア用品です。  クローブ、シナモン、ジャスミン、サンダルウッド、ブラックシード、カルダモンなどたくさんのスパイスが固められたもので、
削って水に溶かしどろどろになったものを体にこすりつけて垢を落としたり、肌をきれいにするため使います。
ザンジバルでは、結婚式前日に、花嫁はこのスパイス団子で体中を念入りに清める慣習があります。

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ところで、桃太郎のはじまりの
「おじいさんは、山に「しばかり」に、おばあさんは、川にせんたくに行きました」
と聞いて、日本の子たちはわかるでしょうか?

川での洗濯は、やったことがなくても、なんとなく想像はできそうですが、
芝刈りではなく、柴刈り(=たきぎ集め)のことは、イメージすらできないのでは?

タンザニアの子たちは、知っていますよ、その重さまでね。

                  島岡由美子

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