『わたしたち、子どもの本の応援団』は、3人の共著。
児童書専門書店「小さいおうち書店」の越高怜子さん@松本市、
「本は友達」活動の山浦美幸さん@上田市、JPIC読書アドバイザーの佐藤あけみさん@川越市が、それぞれ長く実践されてきた経験を踏まえて、子どもや親御さんたちへのあたたかい視点で、本や読みきかせにまつわる実践を紹介をされているから、まず、とっ~ても読みやすく、わかりやすかったです。
トーク形式で展開する場面を読んでいたら、どなたにもお会いしたことないのに、3人の著者の方々が、それぞれ実に楽しそうに語られているお声が聞こえてくるような錯覚をおぼえました。
子どもたちが、ゲームやインターネットからしばし離れて、本とつながれる時間がもてるといいですよね。
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この本の中には、読み聞かせ活動はもちろんですが、中学生向けにもブックトークをするという実践活動も紹介されていました。
もちろん中学生になった人たちは、自分で読みたい本を読む!のがいいでしょうけど、大人の人から本を紹介してもらって、興味を持った本を読んでみるというにも、思考の範囲が広がっていくと思います。
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読み聞かせ活動でいえば、私も、大昔に幼稚園に勤めていたころは、たくさん読み聞かせをしました。
4歳児さん相手に、絵本ではなく、結構長い児童書を、何日間にもわたって読んだこともありました。
児童書には絵本のようにたくさん絵はないですけど、子どもたちは平気で空想を膨らませて、お話を聞いて楽しんでいましたよ。
絵がなくても大丈夫っていうのは、タンザニアの子たちが絵本の存在を知らずに、お話は聞くものだとおもって育っているのを知った時にもそう思いました。
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私自身は、自分で本が読めるようになってからも、大人の人に読み聞かせしてもらうのが大好きでした。
今でも、アフリカの人たちから、民話を語ってもらって聞くのが大好きですから、そのまんま大人になっちゃったのかも😆
ところで、この本は、イラストもすごくかわいくって、特に表紙の、本をもってウキウキ歩く絵に目が釘付けに!
3人の著者の方々が長年されてきた、本と子どもをつなげる工夫と実践が、子どもだけではなく、地域の大人同士のつながりも深めておられるエピソードがいっぱいあって、本をキーワードに、様々なつながりが広がっているのっていいなあと感じました。
島岡由美子