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久々のタンザニア柔道大会~アフリカンOpen柔道大会@セネガル行きの切符をかけて

11月2日(土)に、ダルエスサラームのドンボスコユースセンターで開催されたタンザニア柔道大会は、11月中旬にセネガルで開催される アフリカ柔道選手権大会の選考会で、タンザニアオリンピック委員会の立会いの下で運営されました。

ザンジバルからは4人参加して、3人が決勝に残り、60㎏級のイブラヒムと、81㎏超級のハミシィが優勝して金メダル、66㎏級のモハメッドが準優勝して銀メダルを獲得しました。

今大会は、久々に、キデーゲことアリジュマがコーチを務めました。
60㎏優勝のイブラヒム。決勝は、本土の強豪マゴゴ選手を見事な大腰で投げて一本勝ち!
そして、セネガルでのアフリカンオープンの選手に選ばれました!

81㎏以上の選手たちで1カテゴリーでしたが、ハミシィが一番小さい中、うまく相手の力をかわして一本勝ちを重ねて優勝。
決勝戦、右がハミシィ、左がムタワ。東アフリカ大会以来の顔合わせに会場が沸きました。
81㎏以下級は、パリオリンピックに出場して、1回選を突破して、
タンザニア柔道オリンピック初勝利をもたらせたアンドレ選手が優勝。(本来は73㎏級の選手)
この大会は、タンザニアオリンピック委員会の下でおこなわれました。
メダルにもオリンピックのマークがあしらわれていて、かっこよかったです。
オープニングセレモニー 左から2番目が、タンザニアオリンピック委員会の副会長タンダウ氏
クロージングセレモニーには、在タンザニア日本大使、三澤康氏が来てくださり、スピーチと、メダルの授与も。
73㎏級の優勝は、トーマス・ムエンダ選手(両手をあげている選手)。
彼も、セネガルでのアフリカンOpen選手権の出場権を手にしました。
ザンジバルから参加した4人の内、髭があるサルムは、タンザニア大会は初出場。
目標の一回戦突破はできませんでしたが、試合から学んだことは多かったことでしょう。
キャプテンのハミシィは、自分も優勝を果たし、イブラヒム(60㎏)、モハメッド(66㎏)の若手たちが
決勝進出してがんばったことをとても喜んでいました。そして、昨年の柔道留学でお世話になった、順天堂大学の皆さん、
長井市@山形の柔道交流で柔道家の皆様にもよろしくお伝えくださいとのことでした。

そんなこんなで、久々の柔道大会が終わりました。

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<柔道家たちと、ティンガティンガ工房へ>

せっかくダルエスサラームにいったので、ティンガティンガ村にも行ってきました。

アーティスト達がザンジバルに来たことがあったり、柔道選手たちが日本留学中に、ライブペイントをしに日本に行っていたアーティストと会ったりといった交流もあるので、ティンガティンガ工房でも、再会を喜び合っていました。

ザンジバル柔道チームと、ティンガティンガ・アーティスト達

久々の柔道大会~ザンジバル武道館の崩壊と、新ザンジバル武道館の建設

ところで、冒頭で、「久々の」柔道大会と書きましたが、それには訳があります。

昨年5月に、突如、ザンジバル政府によって、ザンジバル武道館が壊されてしまったのです!そのときは驚きましたが、その後、新しい武道館を建ててくれているので、それはそれでよかったのですが、そこから現在に至るまで、狭い仮道場での練習が続いていて、試合ができなかったというわけです。

<仮道場での練習>

そんなわけなので、久々に四方の壁をきにせずに思い切り技をかけられる環境で試合ができ、4人とものびのびとしていました。この大会の機会を作ってくれたタンザニアオリンピック委員会に感謝です!

仮道場にもたらせた初メダル!みんなで喜びました!
いつか、この子たちも、自分の力でメダルをとって、道場の子どもたちにかけてあげられるような選手になってほしいです!

セネガル行きに選ばれたイブラヒムは、タンザニアナショナルチーム(選手3人)の一員として、ダルエスサラームでの合宿に参加しています。

イブラヒム(60㎏)、トーマス選手(66㎏)、アナギシ選手(73㎏)タンザニアチーム、がんばれ!

ということで、本当に久々の柔道大会の様子でした。

島岡名誉会長も、

「ザンジバルでは、すでに1年半にわたって仮道場での練習が続いており、これがいつまで続くのかわからないが、このような環境でも地道にやってきたことが、今大会での結果につながり、また自信にもなり、今回は参加していない選手たちの励みにもなった。

これからも、その時の状況に応じて、できることをしっかりやっていくことに尽きると、彼らも学んだことだろう」

と言っていました。

それにしても、はやく新しいザンジバル武道館に移って、ザンジバルでも大会を開催したいものです。

                              島岡由美子

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