ジャンボ!
日本はとっても寒い2月になっているようですが、お元気ですか?
ザンジバルは、例年以上の暑さの中、乾季で青天続き。風が吹くたびに盛大に砂埃がまいあがっています。
さて今日は、ザンジバル・ヤングスターズ柔道大会2013の模様をお伝えします。
2月16日(土)、4つの道場から60人の子どもたちが参加して、ヤングスターズ大会が開かれました。
ザンジバル武道館から13人、アリ・ジュマが率いるドレ道場から2人、サレヘが率いるムランデゲ道場から39人、アザンが率いるザンジバル・インターナショナルスクールから5人、合計60人の子どもたち(6歳から14歳)が力いっぱい競いあいました。
背の順にずらりと並んで、勝ち抜き戦。試合時間は3分です。
ムランデゲ土道場に入門者が急激に増えていて、支給する子供用の柔道着が足りなくなってしまったので、回し着しながら試合をしました。
優勝は、ハジージャ、14歳の女子でした。
男子をばったばったと投げ倒しながら、なんと10人抜きを達成!子ども大会での女子選手の優勝が初めてなら、子ども大会で10人抜きも初めての快挙。
ハジージャの快進撃に、観客も大いに沸きました。観客席でこのハジージャの姿を見た女の子達の中から、柔道入門者が出るといいなと思っています。
準優勝は、9人抜きしたアブドゥルシャクル、昨年から比べるとぐんと成長しました。
3位は、6人抜いたイブラヒム、昨年のインターナショナルスクール大会で飛び入り参加して優勝をさらった子です。ナショナルチーム・キャプテンのモハメッドの長男で、モハメッドも我が子の活躍にとてもうれしそうでした。
敢闘賞は、まだ初心者ながら5人抜きしてがんばったムスターファ。まだ柔道を始めて1か月そこそこ。
まだ声変わりをしていない高い声で、「どうして打ち込みだと投げられるのに、乱取りになるとなかなか投げられないのですか?」と生真面目に聞いていた姿が思い出されましたが、唯一マスターした大腰がさく裂。
波に乗って5つも勝ち星を上げ、普段のまじめな練習ぶりも評価されて、敢闘賞に輝きました。
毎年この時期は子どもたちの入門者が多いのですが、学校のシステムが、1か月おきに午前の部と午後の部が交代してしまいます。そうすると、午後の部に通う子たちは、夕方の練習に間に合わなくなってしまい、1か月柔道ができなくなってしまいます。1か月後にまた1からやって、慣れたころにまた1か月休むということになってしまうため、やめてしまう子が多いのが残念です。
このヤングスターズ大会を励みに、柔道を続けてほしいと願っています。
子どもたちのモチベーションを高めるため、ヤングスターズ大会で初めてメダル(上位3位までと敢闘賞)を用意しました。
1つでも勝ち星を挙げた子たちには、日本から持ち帰ったホワイトボードとボールペン、勝ち星のない子達はボールペンです。これは、2つの勝ち星をあげた子たちです。
子どもたちによると、鉛筆は小学校2年生までで、3年生からはボールペンを使うことになっているそうです。
ここで売られているボールペンは粗悪品が多く、すぐに出なくなったり、インク漏れしたりするので、きっと日本製のボールペンは長く愛用されることでしょう。
ホワイトボードは北海道の火消しさんこと清水雅仁氏が、ボールペンは名古屋の水野ハートクリニックさんが、ザンジバルの子どもたちにと送ってくださいました。心よりお礼申し上げます。
ところで、ちょうど10年前に開催したザンジバル・ヤングスターズ2003の写真の中には、現在ナショナルチームメンバーとして活躍中のアザンが、少年の顔で笑っています。
「この子たちは、10年前の僕のようだ」と言いながら、一生懸命子供たちの面倒を見ている姿が微笑ましかったです。
ヤングスターズ2013の子達も、将来のザンジバル柔道を担うる選手に育ってほしいと期待しています。
島岡会長からは、「柔道入門者は多くても半年以上続く子が少ないので、子どもたちのモチベーションが継続できるよう工夫していきたい。ヤングスターズ大会も、大人の部のザンジバル武道館杯と同じように子供たちが参加することを楽しみにして練習に励むような位置づけにもっていきたいと思っている」とのことでした。
ザンジバルはほぼ毎日停電があるので心配でしたが、試合中の停電はなく、本当によかったです。翌日の17日(日)は、朝から夕方まで約10時間停電だったので、土曜日に試合がやって本当に良かったと胸をなでおろしました。
ということで、今日はザンジバル柔道子供の部の様子をお伝えしましたが、大人の部の方は、3月23~25日にザンジバルがホストカントリーとなって開催する7thEast Africa Judo Championship Zanzibar2013 (第7回東アフリカ柔道選手権~ザンジバル2013大会)が約1か月後に迫っており、朝夕の強化合宿の最中です。
暑い道場が、皆の熱気で、さらにヒートアップしています。
今年は女子柔道も活気づいてきているので、ザンジバル勢は、男女そろっての総合優勝を目指しています。
今のところ、参加表明している国は、ケニア、ブルンジ、ルワンダ、タンザニア本土とザンジバルの5か国です。
東アフリカの柔道家たちのこと、応援していてくださいね。
島岡由美子
[[pict:niko]]ヤングスターズ2013の様子は、ザンジバル柔道サイトの方でも、写真たっぷりでご紹介しています。
http://zanzijudo.exblog.jp/17331713/ (ヤングスターズ大会の様子)
http://zanzijudo.exblog.jp/17301994/ (各道場での子どもたちの練習風景)
「10人抜き達成!~ザンジバル・ヤングスターズ柔道大会2013」への8件のフィードバック
バラカさん、ジャンボ!
ヤングスターズ柔道大会の様子、バラカさんの文章がお上手で、
会場の熱気が伝わってくるような気がしました。
6歳から14歳、日本でいう小中学校の子供たちの大会だったのですね。
10人抜きで優勝したのが、女の子だったというのにもびっくり!(^^)!
「柔よく剛を制す」という言葉を思い出しました。
メダルをもらった子供たちの将来が楽しみです♪
大会大盛況で、おめでとうございます!これも単衣にお二人のがんばり以外の何物でもないですね。10人抜きのハジージャ女三四郎ですね。将来が楽しみですね。後、5年も経てば日本柔道の強敵ですね!柔道を初めて1か月のムスターファも、素晴らしい人材がいますね。あとは何といっても練習ですよね!それと、今年の7月13日(土)、札幌で鴛泊の飲み会が決定しました。日本に返ってきてたら、札幌きませんか?
☆shukuさん、ジャンボ!
意識してなかったですけど、そうそう、日本で言うと、小中学生です。
こちらは、小学校7年生の次が6年間あるので、
中高が一緒になっている感じです。(中高の方は、毎年の試験に合格しないと進級できないので大変そうですが)
60人中3人しかいない女子のうちの1人が10人抜きをしたのには、私も驚きました!とてもかっこよかったですよ。
☆火消さん、ジャンボ!
このたびは、子どもたちへのプレゼントありがとうございました。ホワイトボード、大好評でとても喜ばれました。
予備のマーカーペンもたくさん用意してくださったので、きっと長い間楽しんで使えると思います。
大会が終わって、初練習の今日も、ハジージャー、ムスターファ共に道場に来てはりきっていました。今のモチベーションが続いていってほしいです。
それにしても、女三四郎っていうとすごくかっこいい感じがしますね!
鴛泊の皆さんとの集まりの日のお知らせ、ありがとうございます。懐かしい方々の顔が浮かんでます。その時期に行けたら嬉しいですけど、行けなかったらまた皆さんの様子を教えてくださいね!
バラカさんジャンボ!
ヤングスターズの活躍すごいですね。
10人抜きは天晴れとしか言いようがないです。
将来に期待がかかりますね。
ご存知だとは思いますが、
日本では女子柔道で色々醜聞があって悲しい気持ちです。
ボールペンも粗悪品が多いのですね。
外国に行って思うことは
日本の製品が(食べ物も含めて)いかに良いかと言うことです。
☆ジュマさん、ジャンボ!
&お帰りなさい!
今年のヤングスターズ大会は、参加人数も多く、とてももりあがりました!
そして、おっしゃるとおり、10人抜きをしたハジージャは天晴れでした!
かっこよかったです。
日本ではこのところ柔道関係でいろいろあったようで驚いています。
たしかに、外国に出ると、日本で何気なく使っているものの質の良さを実感しますね。
バラカさん、ジャンボ!
今日は、暖かくなりそうです♪
女の子が、優勝だなんて~~すごい!
しかも、10人抜きとは♪♪
素晴らしい~☆
☆こはるさん、ジャンボ!
日本は、寒い中にも、春を感じる日があるようで、何よりですね。
女子の優勝も10人抜きも初めての記録なので、本当にびっくりしました。ハジージャーは14歳、ぜひこのまま続けて、ザンジバル柔道を担う選手になってほしいです。