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ザンジバルで初開催~タンザニア野球選手権大会

9月に入り、日本は秋の風が吹き始めているでしょうか。
今日は、「野球」の話題です。
ザンジバル野球連盟で、8月にタンザニア本土のチームを招いて、初めてのタンザニア野球選手権大会Zanzibar2017~Baseball for Justice~を開催したときの様子をお伝えします。
大会は2日にわたり、8月12日予選と審判セミナー 、13日が三位決定戦と決勝戦でした。

8月13日延長までもつれこんだ白熱の決勝戦

タンザニア本土アズブラックの打線に火がつきました。
決勝戦は、アズ・ブラック(タンザニア本土) VS ムワナ・クエレクエェ(ザンジバル)の対戦。
白熱の攻防が続いたものの、最終回7回表のアズブラックの攻撃がおわった時点で7-4で3点差があっての、ザンジバルの最後のイニング。来賓の人たちは、野球を始めて観るので、逆転の可能性などない、もうだめだとあきらめムードでしたが、最後のイニングで打線に火が着き、ザンジバルが3点奪って同点、延長戦にもつれ込みました。
あっさり負けるのかというムードをかもし出しながらも7回裏で同点に追いついたので、グラウンドに集まった観客も、テントの中の来賓たちも、手をたたいて喜んでいました
延長戦は、現在の国際ルールに則って、最初から走者三名を配置して満塁の状態から始めるという、点が入りやすく試合時間短縮になる方式でスタート。
先行アズブラックは、ここで負けてタンザニア本土に帰るわけにはいかないという意志が打撃に加わり、外野の頭越しのヒットが連続で炸裂、8回だけで6点をもぎとって後攻のムワナクウェレクウェに。
最初のザンジバル大会である今大会で優勝を目指していたザンジバルチーム、ヒットが続いて1点取って、また7回のように波に乗れるかと思いきや、勢いあまって飛び出してしまった1塁走者が、2塁との間に挟まれて追いかけっこをしたあげくにアウト!そのままリズムが崩れたまま、スリーアウトでゲームオーバーとなりました。
ザンジバル勢も、負けて悔しそうでしたが、連続優勝、昨年始めて準優勝のタンザニア本土の強豪アザニアブラックに後一歩のところまで善戦できたので、大きな自信につながったと思います。
<手作りの野球大会>
ザンジバルではこれが第一回目の大会ということで、野球連盟名誉会長島岡強の指揮で、スコアボード、バックネットをはじめ、基本的にほぼすべて手作りの大会となりました。約25年前から始めた柔道のほうでも、得点版を手作りして試合を始めたので、今回、試合前に野球のスコアボードを作りながら、久しぶりに柔道の初期のことを思い出しました。
バックネットは、漁船で使う網で。
なかなか塩梅よいようですよ。

手作りスコアボードも大活躍。
来賓や観客も、一球ごとにストライク、ボールの個数を見守りました。

初めてのタンザニア野球選手権大会開催に、ザンジバル情報文化観光スポーツ省と、ザンジバル教育相からの来賓が勢ぞろい。

閉会式にて、ザンジバル野球連盟の島岡名誉会長も、スワヒリ語でスピーチ。
柔道連盟の名誉会長と兼任しているので、出てくると観客から、「マスター(柔道の)」の声が飛びます。

優勝のアズブラックチーム(タンザニア本土)
金メダルを胸に満面の笑みでした。

試合が終われば、みんな「野球」仲間、ザンジバルと、タンザニア本土で離れ離れになるけれど、次の大会での再会を期して、GOOD LUCKK! SEE YOU AGAIN!
<国際野球審判小山氏による審判セミナー>

大会1日目、予選のあと、7月上旬からザンジバル野球連盟の元で、野球ルールや審判を指導してくださていた国際野球審判の小山氏指導による審判セミナーも開催、青空の下に、「セーフ」「He is out!」の声が響きました。

審判セミナーでは、模擬試合を、選手たちが交代で裁きました。
へっぴり腰でも、まずはやることに意義がある!
将来はこのラシッド選手が、ザンジバル初のアンパイアになるかも。
<小山さんは、2ヶ月の野球伝道ありがとうございました>

小山さんは8月がお誕生日だったので、野球のボールケーキ・・・ではなく、ポテトサラダでお祝い。
「えびーにゃちゃん」が見えますか?実は小山さんは普段は神奈川県海老名市役所にお勤めなので、野球愛とともに海老名愛も強く、ザンジバル滞在中に海老名市のいいところをたくさん教えていただきました。
美味しいお米とお酒のある町、都会でありながら自然がたくさん残っていてとても住みやすい土地だそうです。
それにしても、小山さん、キテンゲシャツ(シマウマと太鼓柄)がお似合いですね。
すっかりザンジバルになじんでおられました。
小山さんは、ザンジバル滞在中に、なんと、日本人初の「アジア野球連盟審判委員長」に選出され、帰国後はすぐに香港に飛んで、アジア・香港大会で采配をふるっておられます。
小山さんのザンジバルでの2ヶ月に渡る野球伝道に心から感謝します。
小山さんが、野球と海老名への熱い思いを、アジアでもアフリカでも発揮してご活躍されますように。
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<メッカ巡礼明けのお祭りで思ったこと>
ということで、今日は「野球」の話題でした。
ザンジバルで野球に関わることになるとは思ってもいませんでしたが、ザンジバルの野球は、ちょうど2年前の9月から始まり、正式に野球連盟ができたのはその年の12月です。
2年かかって、タンザニア本土からチームを招いての野球大会開催を実現できました。
これからも、ザンジバル野球連盟の一員として、野球少年たちを応援し、見守っていきたい(野球は野外なので応援も熱いですけど)と思っています。
また時々、野球のこともお伝えします。
7月に柔道大会、8月に野球大会がおわって、どちらも地道な練習に戻っているなか、9月にはいって、メッカ巡礼明けのお祭りになり、今年もお祭りおめでとう!の子どもたちがやってきました。恒例行事はいいものですね。

このタンザニア野球選手権大会も、野球少年たちの年中行事の1つとしてがんばる目標になるよう継続できればいいなとおもったことでした。
                        しまおかゆみこ

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