2017年も残り少なくなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
前回の野球に続き、今回もスポーツ話題、「柔道」です。
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15回目のザンジバル武道館杯
ザンジバル柔道連盟主催の、今年最後の大会、2017第15回ザンジバル武道館杯は、12月16日(土)に、無事終了しました。
ザンジバル武道館杯は、年に一度の武道奨励賞がつく大会ということで定着しており、前身のドクターカップから数えると15回目になりました。
ザンジバル(ウングジャ島、ペンバ島)、タンザニア本土から合わせて70人が集結し、タンザニア一決定戦の熱い戦いが繰り広げられました。
タンザニア全体でヘビー級が少ないため、男子は、60kg、66kg、73kg、81kg、無差別の5カテゴリー。女子は、ザンジバル、タンザニア本土合計5人無差別での総当り戦。
ザンジバルが、金3 銀5 銅3 を獲得。
タンザニア本土は、金3 銀1 銅3 でした。
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60kg級
参加選手21人と一番多い階級でした。
この階級には、タンザニア本土の強豪アブー(去年の覇者)がいましたが、昨年から大人の部に出始めたアブドルシャクルがアブーに勝って決勝戦進出を果たし、タンザニア本土もう一人の強豪、東アフリカ大会で三回連続優勝しているマゴゴと対決。シャクルも善戦しましたが、後一歩のところで、力及ばず、もつれ合って倒れたところを押さえ込まれて一本負けを喫しましたが、昨年の三位から1つ上がって、銀メダルを獲得。
「ジュニアのうちに優勝したい」と言っていました。昨年は「大人の部に出るのが怖い」といっていた同じ選手とは思えない成長振りです。
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66kg級
気合を入れて試合前日に全剃りにして登場したアブドルラッビルが、危なげなくオール一本勝ちで連続優勝。
ジュニアたちのあこがれの先輩としての面目を保ちました。
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73kg級
昨年同様、泥仕合を展開しながら勝ち上がったアブドルサマッドと、内股を武器に一本を重ねながら上がっていったハフィズ、ザンジバル同士の決勝戦となり、お互いどちらも譲らず延長戦もつれこみ、延長戦もポイントのないまま時間がすぎていきましたが、最終的にはハフィズが場外ぎりぎりきわどい場所でかけた 内股が技ありになり、優勢勝ちで、優勝。
穏やか過ぎるほどおだやかな性格のハフィズィも、勝負強くなり、安定してきました。
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81kg級
バルクがまさかの2回戦敗退で波乱な展開となった81kg級、決勝には、タンザニア本土ベテラン、トーマスVSザンジバルはアラウィ三兄弟のマンサブ(66kg級アブドルラッビル、73kg級サマッドと、マンサブは兄弟です)があたり、背負い投げの応酬になりましたが、最後にトーマスの背負いにマンサブは、ひざをつきながら耐えましたが、ぐいぐい頭と背でおしてくるトーマスにひっくり返されて技ありをとられ、押さえ込まれて一本負けを喫しました。
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無差別級
8名で展開され、キボンゲこと、最年長のマスーディが、一本勝ちで決勝進出。
決勝は、昨年と同じタンザニア本土の刑務官ムッサーとの対戦となりましたが、今年は残念ながら押さえ込まれて一本負けを、久々に国内大会銀メダルとなりました。
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女子無差別級
決勝は、ザンジバル同士の対戦となり、サルマが、「ママでも金」のムジガニを破って初優勝。
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開会式&閉会式
開会式は教育省スポーツ局長ハッサン氏によるスピーチではじまり、閉会式は、ザンジバル柔道連盟名誉会長島岡強のあと、駐タンザニア日本国大使吉田雅治氏と、ザンジバル教育文化観光スポーツ大臣代理のオマリ氏にスピーチをいただきました。
吉田大使に、ザンジバル武道館で柔道大会を見ていただくのは初めてでしたが、見ごたえのある決勝戦を観ていただけたと思います。
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ペンバ島選手のドタキャン理由
今大会ペンバ勢は10人、昨年活躍した選手を含むペンバ島のケンゲジャ道場の選手たちが不参加になったため、少なくなってしまいました。
ケンゲジャ道場の選手たちの多くは漁業と農業の兼業で生活していますが、ちょうど今大会開催前後に、ピーナッツの収穫で忙しくなって畑に行ってしまったという理由でドタキャン組がでてしまったのです。
今年の雨の降り具合はたしかに例年とかなりちがっていましたので、農作物の育ち具合や収穫時期にも影響があったようです。
こればかりは、生活に密接にかかわっていることですからしかたありませんが、なんとも残念なことでした。
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とまあ、いろいろありましたが、今年は停電がなかったので、大会運営に支障なく終えることができてありがたかったです。
ということで、今年最後の柔道大会が、大きな怪我もなく終わってほっとしました。
みなさん、今年も、ザンジバル、タンザニア、アフリカの柔道を応援してくださり、ありがとうございました。
よい年末年始をお迎え下さい。
しまおかゆみこ
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