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東京オリンピック2020 タンザニアを背負ったマラソン選手たち ☆ ザンジバル 野球大会2021

今日は、久々にザンジバル野球の話題ですが、その前に、日本で行われている東京オリンピックのことも。
『オリンピックの開会式に、タンザニア選手がいなかった理由』
タンザニアからは、マラソン選手が参加しました。
タンザニアチームの事前合宿は、ホストタウンの山形の長井市でおこなう予定でしたが、候補にあがっていた、ボクシング、柔道、などほかの競技は、ことごとく選考から漏れ、結局出場規定に達したのは、陸上のマラソン選手のみとなってしまい、
マラソンの調整には、公道での練習が必須ですが、コロナ感染対策のため、日本に行っても宿舎とトラックのある競技場の往復しかできないということだったので、日本での事前合宿はおこなわず、マラソン競技のぎりぎりまで、タンザニア国内のアリューシャで調整してから、ダルエスサラームの空港から出発しました。

(写真は、TANZANIA OLYMPIC COMMITTEEより☆かっこいいスタイルですよね!)
ということで選手たちは、7月末に予定で出発したので、タンザニアの選手は開会式当日には、だれもいなかったのです。
テレビで開会式をご覧になった方々から、私たちの元にも問いあわせがありましたが、そのような事情でした。
開会式には、タンザニア五輪委員会の副会長のタンダウ氏が、一人で参加すると聞いていましたが、その方もいなかったみたいですね。それはどういう事情だったのかは謎です。
そして、肝心のマラソンの結果ですが、事前に、タンザニア陸上のフランシス氏から、3人とも有望な選手たちだから、望みはあるよ と聞いていたのですが、3人のマラソン選手(男子2人、女子1名)の内、フィリップ選手が、7位に!
日本の大迫選手が6位、優勝は、ケニアの選手だったそうですね。
コロナ禍の中、タンザニア出発前から何度ものコロナ検査、日本についてからも様々なコロナ対策のための条件が多い中、3人全員出場し、タンザニアここにありの印象を残してくれたマラソン選手たちに、拍手を送りたいです。
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タンザニア五輪委員会 グラム会長からのお礼のメッセージ
それから、東京オリンピック会場にいる、タンザニア五輪委員会の会長、グラム氏から、メールがきていて、
『ホストタウン長井市の皆さんから、タンザニアチームへの応援メッセージが届きました。
ありがとうございます、日本の皆さんにもお礼を伝えてください』
とのことでした。 
ホストタウン長井市からのビデオメッセージ⇒https://youtu.be/iX6OIKYOHNk
長井市の方々も、コロナ禍ということで、直接会っての応援は叶わなくても、こうした工夫で応援の気持ちを伝えることができてよかったですね。
グラム会長のメールから、喜びが伝わってきました。
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『オリンピックって何?のお国柄』
ということで、タンザニアは、マラソン選手たちが、国を背負ってがんばってくれましたが、タンザニアの人気スポーツは、圧倒的にサッカー。
男の子は、どんな小さな空き地でも手作りのボールをけって遊んでいます。
女の子は、よく、手作りの布ボールで的あてをやって遊んでいますが、スポーツとしては、何もしていない子が多いようです。
そんなスポーツ事情のお国柄なので、サッカー以外のスポーツ知らない大人も多いほど。
なので、サッカーのワールドカップは話題になりますが、オリンピックには無関心、『オリンピックって何?』という感じの人もいるほどです。
学校に、体育の授業が組み込まれていないので、スポーツを知らないのはしかたないかもしれません。
ザンジバル野球大会2021
そんな、タンザニア本土と同じく、オリンピック熱などまるでなし のザンジバルでは、8月に、ザンジバル野球大会、ソフトボール大会がおこなわれました。
場所は、ザンジバルタウンから離れたシャンバ(いなか)にある ンディジャニのグラウンド。
ココヤシの茂るグラウンドで、野球男子も、ソフトボール女子も、のびのびプレーしました。

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ザンジバル野球は、元海外青年協力隊だった上原拓さん、沢谷さんが指導してくださった第一期生たちがコーチとなって、野球の種まき(普及)を続けています。

もちろん、続いてコーチをしてくださった元協力隊の島田さん、平野さんたちが指導してくださった選手たちも、一緒にプレーしながら、がんばって後輩たちの面倒を見ています。

審判の仕方は、国際審判員の小山さん、座間さんにご指導いただきました。

私たちも、ザンジバル野球のはじめの一歩の日からかかわっており、バラカ会長島岡は、ザンジバル柔道連盟だけでなく、ザンジバル野球ソフトボール連盟の名誉会長も兼ねています。
そういえば、最新版の志ノンフィクション「アフリカから、あなたに伝えたいこと」の表紙は、ザンジバルソフトボール女子が、タンザニア大会で、準決勝に勝って、決勝進出が決まったときの思い出スナップなんですよ。
(『マスター、やったよ~!』と、島岡に駆け寄ってきた選手たち。
野球の子たちからも、「judoマスター」と呼ばれています)


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冒頭に書いたように、ザンジバル、タンザニアでは、スポーツと言えばサッカー 一辺倒、このようなスポーツ事情の中で、サッカー以外の、しかも、誰も知らない初めてのスポーツである 野球・ソフトボールを知って、プレーできることは、子どもたちの喜びと誇りにもなっているようです。
これからも、彼ら、彼女らが、楽しみながら、野球もソフトボールも、のびのび続けていけますようにと願っています。
                       
                          島岡由美子

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