ニッポンはじめて物語、楽しく読みました。
知っている商品がほとんどなので、最初の一歩の謂れを知るのがとても面白かったです。
一番驚いたのが ウィルキンソンでした。 そもそも 炭酸の鉱泉があること自体知らなかったですしてっきり外国のメーカーなのかと思ってました。
大好きなドリアが実は日本生まれというところもうれしかったです、たしかにライスを入れる発想は考えてみれば日本らしいですね。
手作りオルゴールから現代の全自動生産ラインに至るまでの苦労や、大学ノートにかける工夫や思い、お母さんのために開発された軍手・・・身近すぎてあるのが当たり前だった鉛筆、石鹸といった品々にも、最初に手がけた方々の熱い思いがたくさんこもって、今の形があるのだなと知るたびに、しみじみしました。
ただ、モノの謂れを知って面白かったというだけでなく、知ったからこそ、1つ1つのモノを大切にしたいという思いにもつながる本になっていました。
著者の北辻さんは、「愛しのドラゴンズ!」や、「屈辱と萌芽 立浪和義の143試合」など、中日ドラゴンズ関係の著書で知られていますが、このニッポンはじめて物語、1つ1つが短いエッセイなのに、かならずどこかに人情味あふれる一言が入っていて、とってもあたたかい気持ちになりました。
by島岡由美子
ニッポンはじめて物語 世界初・日本初のヒット商品を生んだ開発者の熱き魂 北辻利寿著
TOKYO NEWS BOOKS 1,650円(税込み)