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ムスターファ来日、公開制作第一弾~鳥取砂の美術館

こんにちは!
鳥取砂の美術館のサンドパルにて、開催されているティンガティンガ展で、初来日した人気、実力No.1のティンガティンガアーチスト、ムスターファによる公開制作が8/20~8/27に行われたので、鳥取に行っていました。

ティンガティンガアートは、ペンキで描くアートなので、途中でペンキを乾かす作業が入るため、少し絵を描いては乾かし、その間に次の作品にかかるという具合で、一度に3~4作品を並行して描いていきます。
まず最初に白いペンキで下塗りを2回して、キャンパスを作り、背景色を塗ります。
背景のペンキが乾いたら、下描きなしで、いきなりペンキで絵を描き始めます。

枝が複雑に入り組んだバオバブや、動物が前後に重なり合った様なども、下描きなしでどんどんペンキを入れて描いていくことに、多くの方々が驚いておられました。

ペイントする様子に釘づけになって動かなくなってしまう子供さんも多く、一番長くご覧になった方は、たっぷり2時間以上ムスターファーのすぐ横でじっとご覧になっていた方もおれましたよ。
私は、タンザニアでいつも見ているので、当たり前の風景なのですが、日本の皆様にとったら、こんな風に、ティンガティンガアーティストが実際に絵を描く場面を見る機会はないですものね。
見逃したくない!筆使いから、色の作り方まで全部見ておきたいと、食い入るように見ておられる方々の真剣な気持ちが、伝わってきました。
ムスターファも、大勢の方々の熱い視線の中で絵を描くのは、「とてもやりがいがあります!1作1作、どれもがベストの作品になるよう自分の力を出し切りながら描いています」
という言葉通り、8日間の中で、8作品、どれも力がこもった最高のできばえになっていました。
もちろん、公開制作という真剣勝負の中にも、楽しい語らいの時間はたっぷりありましたよ。

ジャンボ!(こんにちは)アサンテ(ありがとう)トゥタオナナ(また会いましょう)といったスワヒリ語やムスターファの話す片言の英語で会話をしたり、不肖ながらも私がご来場の皆様とムスターファとの間で通訳をしながらお話をしたりしましたので、私も多くの方々とお話ができて、とても楽しい8日間でした(最初は、2、3日でムスターファだけ鳥取に残して移動するつもりでしたが、結局私も最終日まで残って、ムスターファと一緒に皆様をお迎えしました)
全国から砂の美術館に来られたお客様とともに、鳥取や島根など近県の方々がティンガティンガ展とともに、ムスターファに会いにきてくださり、ご自分の絵の展示会の案内状を持参してくださった方、絵の好きなお孫さんに、ぜひムスターファーさんからアドバイスをしてやってほしいとお孫さん連れで来られた方、毎日変わっていく公開制作中の作品の仕上がりが気になるからと、連続で4日間も通ってくださった方もおられ、大勢の方々と絵を通していろいろな交流を持つ中で、ムスターファは、鳥取が大好きになりました。
なんと、鳥取名物のらっきょうも大好きになって、公開制作中にまで、砂の美術館館長さんが差し入れてくださったらっきょう漬けをぽりぽりかじりながら、絵を描いていたほどです。
額に入っていないのは、すべて公開制作中に仕上げた作品です。

バオバブの木をテーマにした作品でも、ムスターファらしく、美しい夕日、朝日、バオバブに宿る精霊というように、連続して置くと、1つのストーリーになっているように、見事な作品を描き出しました。
8月19日の鳥取市長への表敬訪問の際、鳥取市長竹内功氏より、「せっかく公開制作をするなら、1点ぜひ鳥取にまつわる作品を描いてください」というリクエストをいただきました。
この作品は、鳥取砂の美術館に残していただけるとのことになり、我らがムスターファ、ティンガティンガアーチスト代表として、鳥取とアフリカの友好史に残る作品に仕上げようと意欲満々で、鳥取を代表する砂丘と砂像を組み入れたティンガティンガアート作品に取り組むことになりました。
カラフルな色使いが特徴のティンガティンガアートと、砂の色だけの砂像や砂丘というテーマは、かなりムスターファにとって難しく、最終日の夕方までかかって一生懸命仕上げました。

絵の中心にある円の中には、ムスターファーが生まれてはじめた見て衝撃を受けた砂像アートのキリマンジャロと動物たちが描かれています。
砂像の動物たちの背景は、鳥取砂丘の風紋が。
その周りには、鳥取砂丘から見た美しい鳥取の空と海、そして、ムスターファの祖国タンザニアの空と海とのイメージ。
その周りには、アフリカの赤い大地にそびえるキリマンジャロとバオバブの木、そして、家族愛をあらわす親子連れの元気いっぱいの動物たち。

鳥取砂の美術館サンドパルでのティンガティンガ展は、10月31日まで続き、ムスターファーが渾身の力をこめて描きあげた「砂像に魅せられた動物たち~TOTTORI~TANZANIA2010」もずっと、友好のシンボルとして飾られるそうです。
砂の美術館に行かれる際は、すばらしい砂像アートとともに、TANZANIAが誇るティンガティンガアート、そして、その2つが融合したムスターファの作品をぜひご覧ください。
鳥取砂の美術館下澤館長様初め、皆々様、大変お世話になりました。
ムスターファともども、とても心に残る鳥取での日々となりました。
10月31日まで続くティンガティンガ展、そして、ムスターファーが描き出した作品「砂像に魅せられた動物たち」も含めて、これからも大勢の方々に、砂像とティンガティンガアートの両アートを思い切り楽しんでいただけますようにお祈りしております。
5月にこのティンガティンガ展が決まって、砂の美術館にご挨拶に伺ったときには、砂丘まで足を伸ばすことができずに日帰りで帰ってしまったのですが、今回は、ムスターファと一緒に砂丘にも行くことができて、よかったです。
鳥取砂丘は、実際に行ってみると、展望台から見るよりもずっと広くて、砂も、砂丘に刻まれた風紋も美しかったです。

ムスターファは、海が見える丘に着くと、海岸まで一気に駆け下り、長い間、海の向こうを眺めていました。
鳥取の海岸には、ごみが1つも落ちていない!(ダルエスサラームの海岸には、このごろごみがいっぱい落ちている)とても美しいビーチだとの感想を一言。
また、砂丘の砂は、ひたすらさらさらで、海岸から坂を上って戻るのがかなり大変でしたが、ムスターファも、「自分が海岸に降りる前に、下から上ってきた人がはいつくばって上っていたから、情けない格好だなあ、僕だったら、さっさと上ってこられるのにと思っていたけれど、実際、上ろうとしたら、砂がさらさらで足をとられて、結局自分も四つんばいになってしまった。
僕も、上から見ている人には、情けない奴だなあと思われたかな」
と言って笑っていました。
ムスターファも私も、現在は、9月2日~8日に、横浜のギャルリーパリで開催するティンガティンガ展のために、横浜に移動し、先に横浜入りしていたバラカ代表島岡強やバラカジャパンの面々と合流しました。
ムスターファが、横浜での公開制作にて、どんなすばらしい作品を描いてくれるか、そして、横浜での新しい出会いとうれしい再会も楽しみです。
また、横浜での様子も、タンザニア便りで皆さんにご報告しますね。
          BYバラカタンザニア  島岡由美子

「ムスターファ来日、公開制作第一弾~鳥取砂の美術館」への12件のフィードバック

  1. こんばんは、鳥取滞在、お疲れ様でした。
    思いがけず、お会いできてとてもうれしかったです。
    独特な描き方をするのだなあと思ってみていましたが、
    下書きナシで、いきなり色を入れて形をつくっていくことがとても衝撃でした。
    完成した絵、また見に行きます。
    購入したカンガもとても気に入っています。
    また、いつかお会いできる日を楽しみにしています。
    それでは!アサンテ トゥタオナナ!!!

  2. baraka_tanzania

    ☆serenさん、ジャンボ!
    私のほうこそ、serenさんにお会いできて、とってもうれしかったです!
    当日は、カンガがよくお似合いだったので、今回購入してくださったカンガも、きっと素敵に使いこなしていらっしゃるでしょうね。
    ティンガティンガアートは、下書きなしというところが、確かに衝撃ですよね。
    >完成した絵、また見に行きます。
     ↓
    ぜひぜひ!!
    絵を見て、ムスターファのことを思い出してくださいね☆
    いつかどこかで、ぜひトゥタオナナ!!!しましょう☆

  3. baraka_tanzania

    serenさん、ジャンボ!
    さきほどの子mんとに書き忘れましたが、ティンガティンガアート展のこと、素敵な記事でご紹介くださり、ありがとうございました。
    serenさんのWeb、リンクさせてくださいね☆

  4. baraka_tanzania

    ☆serenさん、ジャンボ!
    さきほどのオメントに書き忘れましたが、ティンガティンガアート展のこと、素敵な記事でご紹介くださり、ありがとうございました。
    serenさんのWeb、リンクさせてくださいね☆

  5. バラカさんジャンボ!
    ムスターファさんが実際に描かれている様子が拝見出来るなんて、滅多にない機会ですよね。
    多くの子供達に見てもらいたいですね。
    子供に語りかけているムスターファさん、
    言葉は通じなくても心で通じているようですね。
    今は横浜に移動されたのですね。
    そちらでもご活躍されることを願っております。

  6. ムスターファさんのライブペイント、男の子がじっと見つめ動かない気持ちわかります!
    島岡さん、由美子さん、大盛況おめでとうございます!
    日本も残暑が厳しいですが、ムスターファさんに素敵な想い出がたくさん出来ますように。

  7. イベントの様子の写真、素敵な写真ばかりですね。私が実際にお目にかかったわけではないのに、なんだか、ムスターファさんのお人柄が伝わってくるようです。ティンガティンガのアーティストの皆さんにもどんどん日本を好きになっていただき、どんどん日本に来ていただきたいです。北海道にもぜひ来てください!

  8. baraka_tanzania

    ☆ジュマさん、ジャンボ!
    >ムスターファさんが実際に描かれている様子が拝見出来るなんて、滅多にない機会ですよね。
     ↓
    絵の実物を見るだけでなく、ライブで絵を描いている様子を見られるのは、本当にまれで貴重な機会だと思います。
    鳥取に続き、横浜でも、ぜひ多くの方々に見ていただきたいです。
    ムスターファとお子さんたち、確かに語り合っていました。
    純粋な人同士だと、心がすぐに通じあうんですね。
    横浜での展示会へのご声援もありがとうございます
    いよいよ、明日から横浜での展示会がスタートします。
    今日は、160点以上の作品を会場に展示してきました。
    明日からの展開が、とても楽しみです☆

  9. baraka_tanzania

    ☆harumiさん、ジャンボ!
    ご声援、ありがとうございます。
    鳥取でのムスターファの公開ペイントは、おかげさまで大成功でした。
    ティンガティンガアートが目の前で描かれていく様は、大人も子供の釘付けにしてしまう魅力がありましたよ。
    明日から、横浜での展示会が始まります。
    きっと、鳥取に続いて、横浜でも、ムスターファーにとって、ティンガティンガアーチストとして、やりがいのある日々となることでしょう。

  10. baraka_tanzania

    ☆Miyukiさん、ジャンボ!
    いつも、北海道から熱いエールをありがとうございます。
    鳥取の砂の美術館滞在中には、北海道の方々にもお会いしましたよ。
    富良野、札幌、旭川などなど。皆さん、鳥取は暑い!とおっしゃっていました。
    道新の話題も出て、どなたも、いかに北海道新聞が北海道に根付いているかを、熱心に教えてくださいました。
    はやく、ティンガティンガの記事がのるといいですね。
    ティンガティンガの話題は、道新の紙面で、どんなふうに紹介されるか、楽しみですね。
    私たちも、いつの日か、北海道在住のMiyukiさんにも、本物のティンガティンアートやライブペイントを見ていただきたいです。

  11. こんにちは~
    ムスターファさんの実演が展示会をさらに引き立てたとのこと、よかったですね
    いつか鳥取に行ったときは美術館により拝見したいものです
    ムスターファさんにとっても日本滞在がまたいい刺激になったのではないでしょうか
    また違った作風が見られるようになる感じがします
    いよいよ今日から横浜で開催ですね
    おめでとうございます
    明日の午後伺う予定です
    ムスターファさんの実演が見れるといいな
    楽しみにしています

  12. baraka_tanzania

    ☆づみさん、ジャンボ!
    ありがとうございます。
    鳥取に行かれる際は、ぜひぜひ、砂の美術館もコースに入れてくださいね☆
    本日より、横浜でのティンガティンガ展が始まりました。
    明日、2日目にきていただけるとのこと、とってもうれしいです。
    会場でお待ちしています。
    づみさんにお会いしたい~!といっているMままさんも2時までなら会場にいるそうなので、お二人のタイミングが合うといいな~。

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