~カフェアフリカ・バラカ誕生の経緯~
1999年より、タンザニアで始動した、アフリカ製品輸出プロジェクト。
13年目に入った2012年2月1日、カフェアフリカ・バラカが誕生しました。
私達(島岡強&由美子)が、初めてアフリカフェという缶入りのインスタントコーヒーを、タンザニアから日本に輸出し、アフリカフェ1万個が到着して日本で販売を始めたのは2000年の春。それは、まだバラカ社を設立する以前のことでした。
プロジェクト発足10年目の2009年、アフリカフェの日本でのより広い販路開拓のため、インスタントコーヒー製造元タニカ(TANICA)社とバラカ社共同で、瓶入りのアフリカフェ製品化を進め、2010年から販売していました。
缶から瓶への移行は、概ね好評でしたが、新製品の瓶入りインスタントコーヒーのネーミングを、今までと同じアフリカフェにしたので、前に扱っていた缶入りタイプの印象が強いままで月日が流れました。また、商品名を目立たせようと金文字にしたのですが、意外と金文字が目立たないことに後で気がつきました。
そこで、タニカ社ともう一度作戦会議をして、中身のコーヒーパウダーは全く同じで、ラベルのデザインを変更、そして心新たな出発ができるよう、ブランド名も変更し、我々の事業発展が、アフリカの人たちに幸福とつながりますようにという意味を込めた社名であり、タンザニアの母国語スワヒリ語のバラカを、コーヒーの名前に入れ込むことにしました。
それが、カフェアフリカ・バラカ誕生までの経緯です。
そして、カフェアフリカ・バラカの完成品が、バラカジャパンから、私たちバラカタンザニアの元に送られてきたので、早速タニカ社ダルエスサラーム支社に行って、支社長のキコティ氏に見せてきました。
左:タニカ社ダルエスサラーム支社長キコティ氏 右:(株)バラカ会長島岡強
キコティ氏とも長い付き合いになりました。1963年に設立されたタンザニアの老舗タニカ社とて、日本に輸出するのは初めてで、文字通り互いに試行錯誤の中で、日本への輸出プロジェクトを推進してきた戦友です。
カフェアフリカ・バラカに使用されているインスタントコーヒーは、今までと同じく、タニカ本社のあるブコバという地方で栽培されたコーヒーです。
TANICA(タニカ社)とは、Tanganyika Instant Cofee Company Ltd(タンガニーカ・インスタントコーヒー・カンパニー)の略で、初代ニエレレ大統領の時代、おいしいアフリカのコーヒーを、アフリカ人の食卓にというスローガンのもとに設立された、当時は東アフリカ唯一のインスタントコーヒー製造会社で、設立以来40年以上にわたって、インスタントコーヒーを造り、タンザニア国内はもちろん、東アフリカをはじめ、ヨーロッパ、中東、そしてバラカを通して、日本にインスタントコーヒーを輸出しています。(1963年にタニカ社設立 1966年インスタントコーヒー製造操業開始)
キコティ氏のワイシャツの胸に刺繍されているのは、タニカ社の社章。
会社設立以来、アフリカのおいしいインスタントコーヒーを世界に向けて送り出そうというのがモットーの会社なので、社章にも、世界地図とコーヒーの絵が入っています。
刺繍の方ではコーヒーの絵がわかりにくいですが、こちらでははっきりわかります。
カフェアフリカ・バラカのインスタントコーヒーは、ブコバのコーヒー農民と、ブコバにあるタニカ本社のインスタントコーヒー製造工場で働く人々との連携作業でつくられています。
その様子は、こちらからご覧ください→アフリカ製品プロジェクト10年めの選択~コーヒー農家とアフリカフェhttp://sky.ap.teacup.com/africafe/622.html
コーヒーの町ブコバ出身のママから生まれた赤ちゃん。
偶然にも、カフェアフリカ・バラカと同じ誕生日でした。
赤ちゃんは、生みのママと、育てのママたちの笑顔に囲まれて、元気に育ちますように、人から愛される子になりますようにという願いの中、バラカ(祝福)いっぱいの中で育てられていました。
私たちも、生まれたばかりのカフェアフリカ・バラカを、そんな気持ちで見守っています。
~アフリカ製品プロジェクトの流れ~
原材料ではなく、製品の輸出で、タンザニア経済発展の一翼を担おうという志の元、1999年に発足したアフリカ製品プロジェクト、最初の輸出品目は、インスタントコーヒー・アフリカフェだけでした。
その後、紅茶「アフリカンプライド」、タンザニア綿でできている生活綿布「カンガ」、綿布地「キテンゲ」と品目を増やす中、プロモートする範囲をアート作品まで広げ、ティンガティンガアートをいろいろな方面から紹介するようになりました。
そして、絵画作品としてだけではなく、デザイン画として起用し、商品化し、アーティストにきちんとその報酬を支払うという取り組みもしています。
カフェアフリカ・バラカのデザインにも、タンザニアの代表アートティンガティンガを使いました。今も昔も自分たちのライフスタイルを貫いている誇り高きマサイの絵(アーティストはドゥケ)を起用。
ドゥケは、「自分の作品が、タンザニア製品のシンボルとして使われるなんて、とてもうれしい。一生の思い出になります!」と、カフェアフリカ・バラカの誕生を、とても喜んでくれました。
デザイン画としての起用は、バラカ社内の製品だけに限らず、2007年のスターバックスコーヒーの限定タンブラーを皮切りとして、今までに、弊社を通じてティンガティンガアートが、タンブラー、扇子、カード、コーヒーラベル、化粧品、ダウンロード用の壁紙等などに起用されています。
2011年には、ムスターファのバオバブとシャターニの作品と、マリキータのヘアサロン作品が、スティームクリームのパッケージとなって大好評を博しました。
美しい線が好評のダリンの尾長鳥が、2012年限定商品として、エームサービス社のコーヒーパッケージに起用されました。数少ない女性アーティストの快挙に、ティンガティンガ村が沸きました。
一方、タンザニアに元からあった製品を輸出品目に入れることだけではなく、ザンジバルの名産である香辛料を使って、TZOP(タンザニア ザンジバル オーガニック プロデューサー社)と、ザンジバルMIXスパイスを共同開発し、2009年から販売を開始。
2010年春からは、同じくザンジバルのマチューイ村にある小さな織物工場から織りだされる綿製ショールの販売を開始。
その後は、女性たちの仕事を増やす目的で、タンザニア伝統の手編みバスケットプロジェクトを発足。2011年より、イリンガと、マフィア島にて、バラカのバスケットチームが結成されて、日本向けに、せっせと大小形さまざまなかごを編んでもらっています。
そして、2012年2月1日に、デザインとネーミングをリニューアルして、カフェアフリカ・バラカ(中身は前と変わらぬ美味しさのタニカ社製造のインスタントコーヒー)新発売に至ったというのが、アフリカ製品輸出プロジェクト発足から今までの流れです。
私たちがアフリカ製品プロジェクトで扱う製品は、アフリカのものだからこれぐらいで、という言い訳をせずに、日本市場でも堂々と対等の貿易ができる製品の質であることを求めているので、日々品質管理の上でタンザニアの人々と話し合いを重ね、共に対策を練りながら進めています。
そして、私たちバラカ(タンザニア&ジャパン)は、これからも、タンザニア(アフリカ)の人たちと一緒に、アフリカ製品輸出プロジェクトを長く継続し、いい方向に伸ばしていくため、さらに奮闘努力していく所存です。新発売の瓶入り「カフェアフリカ・バラカ」をはじめ、バラカのアフリカ製品を、これからも、どうぞよろしくお願いします。
by島岡由美子
「アフリカ製品プロジェクト13年目の選択~カフェアフリカ・バラカ誕生」への6件のフィードバック
朝から素晴らしい記事を読ませて頂きました。深く感動すると共に、大いに刺激を受けました。本気で取り組むこと、そして継続の重要さを教えて頂いたような気がします。ありがとうございます。
☆あつさん、ジャンボ!
更新した途端にコメントいただいて、びっくり。
字の間違いなど、見直している最中だったので、ちょっとあせりました(笑)
コメントありがとうございました。
お互いに、本気と継続をキーワードに、はりきっていきましょうね!
追伸
海外向け英語アカウントでのTwitterフォロワー数1万人突破、おめでとうございます!
これからも、世界に向けて、日本のいい情報を発信し続けてください。
バラカさん、ジャンボ!
バラカ社の足跡、アフリカへの熱い思い、
読んでいてなんだか眩しかったです。
札幌で、直接変えたインスタントコーヒーはあっという間になくなり、
今はいただいたコーヒー豆を少しずつ挽いて楽しんでいます。
スパイスmixは、普段のカレーに足して使ったところ、
家族にとっても好評で、
夫は「もっと買ってくればよかったのに」と言っています(笑)
「とっても貴重なのよ」と、大事に少しずつ使っています(#^.^#)
☆みかんアイスさん、ジャンボ!
コメントありがとうございます。一歩ずつ、ポレポレと(ゆっくりと)、でも確実にをモットーに、各方面続けています。
コーヒーもスパイスも楽しんでいただけているようで、うれしいです。(ご主人のお言葉もうれしいな~!)
あのスパイスは、ほんと、いろいろなお料理に使え、ちょっと入れるだけでも、普段の味にコクや深みが出るので、私もほぼデイリーで使ってます。
今日も、ヤギ肉の煮込みをしましたが、Mixスパイスで風味豊かにできあがりました☆
バラカさん、ジャンボ!
プロジェクト13周年、おめでとうございますヽ(^o^)丿
看板商品アフリカフェのリニューアル。
皆さんの熱い思いのこもったカフェアフリカ・バラカの誕生、
なんだか私もわくわくしています。
いろいろなコーヒーに、作っている方や販売される方の
気持ちって込められていると思いますが、
それを知ることって、実はなかなかないことで。
やっぱりバラカさんたちはすごいなと思います。
新しいカフェアフリカ・バラカと一緒に
新しい14年目に向かって、
これからもどうぞ頑張ってくださいね。
北海道から、応援しています。
☆shukuさん、ジャンボ!
北海道から、アフリカ製品プロジェクトや、カフェアフリカ・バラカの誕生を応援してくださり、ありがとうございます!
中身は、今までと変わらぬタニカ社製造のインスタントコーヒーですが、ラベルと製品名を変えたことで、心新たにはりきる気持ちがわいています。
これからもタンザニアのおいしいコーヒーを継続してお届けできるようがんばっていきますね。