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世界柔道選手権大会2019~World Judo Championship2019Tokyo

台風お見舞い申し上げます。9月に続き10月にも大きな台風が日本を襲い、大きな被害も出ていると聞いています。お亡くなりになった方々のご冥福とともに、復旧作業が進んで、日本全体に平和な日常が戻りますようお祈り申し上げます。
そのように大変な中、日本で開催された世界ラグビーでの日本チームのがんばりが、大きな励みとなっていたようですが、今日は、大変遅ればせながら、2019年8月に開催された、世界柔道選手権2019の話題です。
世界柔道選手権2019東京大会at日本武道館 World Judo Championship Tokyo2019に、タンザニアチームとして、選手5人出場しました。

ザンジバル&タンザニア本土のコンバインチームでの世界柔道選手権出場は、今大会が初めてです。
66kgアブドルラッビ選手&ムエンダ選手、
73kgアンドレア選手、
81kgマンサブ選手&ハミシィ選手で

約150カ国もの柔道家たちが一堂に会して「JUDO」を競いあった日本武道館は、連日熱気にあふれていました。
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<世界柔道2019 すごい迫力でした!>
大人気の安部兄妹、52kg級のうたさんと、66kg級のひふみお兄さんの試合も目の前で見ることができました。
うた選手は試合後の笑顔とは裏腹にものすごく力強い柔道でかっこよかったです。  
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66kg級はひふみ選手は、準決勝で丸山選手と戦って負けてしまいましたが、実質的にこの試合が決勝だったのでは?と思うほどの熱戦でした。  
丸山選手は足をひきづるほどの怪我をしていたのに、ひふみ選手に勝って、決勝でも見事な勝利をみせてくれて感動。
この日の日本武道館も最高の盛り上がりでした。
タンザニアチームは、そのような華々しい戦いとは別の、1回戦、2回戦で、真剣勝負をしていたわけですが、結果は残念ながら、全員、初陣で負けてしまいました。
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<ハミシィは、リオのオリンピックチャンピオンと激突!>
5人のうち、そのうちの81kg級のハミシィ選手は、1回戦が不戦勝で2回戦からの出場でしたが、なんと、リオのオリンピックチャンピオン(ロシア)と対戦し、組んだ瞬間に、見事なうちまたで一本負けを喫しました。前オリンピックチャンピオンと対戦するなんてなかなかできないことですので、まさに世界一のレベルを体感できたと思います!

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ザンジバル柔道連盟名誉会長であり、今大会はナショナルコーチも務めた島岡(強)は、
「タンザニア勢として、1勝も上げられなかったが、残念だが、世界中の国のトップが出場するこの世界柔道選手権大会の畳の上で戦えたことは、5人にとって、ほんとうにいい経験になったと思う。
東アフリカで強くてもなんでもないんだという意識をもって修行を積み、タンザニアに帰ってからも、ぜひこの経験を生かして、タンザニア柔道を高めてほしい」
と言っていました。

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世界柔道選手権大会期間中、チームごとの練習は、講道館でおこなわれたので、選手たちも毎日柔道のメッカである講道館に通って練習したのですが、講道館には常設の展示室があり、世界選手権大会中は特別にIJFの展示物もありました。
柔道の歴史が一目でわかるよう展示されているので、世界の柔道家たち全員に見てほしいなと感じました。

IJF(世界柔道連盟)のメンバー国・地域が世界地図で紹介されており、ザンジバルも載っているのを見つけました!(ザンジバルには国旗もあるのですが、国旗まではのっていませんでした)

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1912年(明治45年)日本が初めてオリンピック参加の写真を見て思ったこと
柔道の創始者嘉納治五郎が、日本でのオリンピック誘致に命をかけていたことは有名ですが、展示物の中に、1912年(明治45年)スウェーデンのストックホルムでの第5回めのオリンピックに、日本が初めて参加したときの入場行進風景の写真があって、思わずすいよせられました。
なぜかというと、この100年以上前のに日本チーム初参加の人数と、昨今のタンザニアチームとしてのオリンピック参加人数がほぼかわらないことに衝撃を受けたからです。

今年の8月には、日本での世界柔道選手権大会前に、オールアフリカゲームズというアフリカ総合競技大会(アフリカのオリンピック)がモロッコで開催され、タンザニアは、競技としては、柔道と陸上の2種目のみ。
選手は柔道3人陸上7人の10人のみ、あとはコーチと役員いれても16名という小陣営での参加でした。

  ☆開会式には、柔道選手しか到着していなかったので、役員と選手、この7人で入場行進をしたそうです。
(写真は、アブドルラッビル選手から)
ちなみに、タンザニアに近い国々だけで参加人数を見てみても、ケニアは、259人、エチオピア177人、DRコンゴ164人、ウガンダ78人、ザンビア68人、ブルンジ58人、コンゴ38人、ルワンダ21人そして、タンザニア10人と最少人数でした。(選手のみの人数です)
これは、タンザニアが極貧国でスポーツに力をいれる余裕がないということだけではなく、国としてスポーツに力を入れるか入れないかという政策上のことも大きいと思いますので、もっとスポーツでも国民が夢や希望を持つことができるような体制になっていくことを、長年説に望んでいるのですが、今回のアフリカ大会の陣営を見ていても、時代に逆行して、スポーツへの力がさらに抜けているように思えるのが、とても残念です。
ということを、講道館の展示写真から感じたわけです。
とはいえ、時代を切り拓くのはいつも少数の精鋭たちの言動からですので、柔道をはじめ、各スポーツでがんばっている選手たちがもっともっと力をつけて、輝いて、タンザニアのヒーローとなって子どもたちや大人たちの心を揺さぶってほしいと願いながら、これからもこの国のスポーツを応援していこうという思いを強くしました。
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今回、タンザニアから5人の選手が、世界大会に出場できたのは、IJF、AJJF、ZSE振興会、JUDOs、元海外青年協力隊のタンザニア隊員の方々をはじめ、多くの柔道friendsのおかげです。心よりお礼申し上げます。
みなさま、心からの応援ありがとうございました。

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世界選手権大会後は、順天堂大学(千葉のさくらキャンパス)で柔道修行

話がそれましたが、私たち島岡は、その後、9月の台風15号翌日に、大混乱の成田空港からザンジバルに戻っていますが、アブドルラッビル、マンサブ、ハミシィの3選手は、大会後も日本に残り、順天堂大学スポーツ健康科学部のあるさくらキャンパス(千葉県)で、菅波先生、廣瀬先生のもとで、柔道修行を積んでいます。

(世界柔道選手権大会に応援にきてくださった菅波先生と)
台風の影響で、選手たちの住むアパートも、順天堂大学自体も、停電、断水が続き、倒木、冠水で大変だったそうようですが、幸い数日で電気と水が復旧したとのことでした。
10月には講道館での紅白試合に出場する予定だったそうですが、今度は台風18号の影響で電車が止まって、会場に行くことができなかったそうです。日本は平和な国だけれど、台風が多いことに驚いていますと、選手たちからメッセージがきました。
いまだに電気がない地域もあるとのこと、一日も早く復旧し、みなさまが日常に戻ることができますようお祈りします。
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順天堂大学での柔道留学は5グループめ
☆選手たちを受け入れていただいている順天堂大学の菅波先生とは、2000年の5月に国際協力基金派遣によるアフリカ4カ国柔道巡回使節団の団長として来て下さったときからのご縁で、ザンジバル武道館で、タンザニアで初のオリンピック・ソリダリティー・柔道コーチングコースを開催したときのエキスパートとしてもきてくださっています。
https://www.africafe.jp/afnow0404.html
それがご縁で、2005年以来、ザンジバルの柔道家を3~4年ぐらいごとに受けいれていただいており、今回で、順天堂大学での柔道留学は、5グループめになります。
http://www.africafe.jp/barua78ryugaku.html
選手たちが元気に柔道修行を積んで、心身ともに強くなって帰ってこられるよう願っています。

菅波先生、廣瀬先生、順天堂大学柔道部の皆様、どうぞよろしくお願いします!

                 by 島岡由美子
☆8月の世界柔道選手権のことが後になってしまいましたが、9月には、東京オリンピック・パラリンピック2020のホストタウン、長井市@山形県での国際柔道交流会にお招きを受け、選手たちと順天堂大学の菅波先生に同行いただき、長井市を訪問しました。その様子は→長井市での柔道交流
☆順天堂大学での集合写真は、柔道部の岩田さんからおくっていただきました。

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